古希

古希（こき）とは

古希とは、数え年または満年齢で70歳を迎えたことを祝う賀寿（がじゅ）の一つです。長寿を祝う日本の伝統的な行事であり、人生の大きな節目として盛大に祝われることがあります。

由来

古希の由来は、中国・唐の時代の詩人、杜甫の漢詩「曲江（きょっこう）」の一節「酒債尋常行處有 人生七十古來稀」にあります。この詩は、「酒代のつけはどこにでもあるが、70歳まで生きる人は昔から稀である」という意味で、70歳まで長生きすることがいかに貴重であるかを表現しています。

祝い方

古希祝いは、家族や親族、親しい友人が集まり、食事会を開いたり、プレゼントを贈ったりするのが一般的です。贈り物としては、紫色の物や、縁起の良いとされる品物が選ばれることが多いです。紫色は、古来より高貴な色とされ、長寿を祝う色として定着しています。また、近年では、本人の趣味や好みに合わせた実用的な品物を選ぶことも増えています。

お祝いの時期については、数え年で祝う場合と満年齢で祝う場合があります。かつては数え年で祝うのが一般的でしたが、最近では満年齢で祝うことも多くなっています。地域によっても慣習が異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

色

古希にちなむ色は、紫色または紺色です。紫色は高貴な色とされ、長寿を祝う意味合いが込められています。

その他

古希祝いは、人生の節目を祝い、今後の健康長寿を願う大切な機会です。盛大に祝うことで、本人にとっても家族にとっても、心温まる思い出となるでしょう。

慣用句

1939年（昭和14年）に双葉山が安藝ノ海に70連勝をかけて臨んだ取組の前に、大相撲ラジオ中継・和田信賢アナウンサーが「70歳は古稀、古来稀なり」の一節を含む実況を行った。

参考文献

金田一京助・ほか, ed. (1997). "古稀". 新明解国語辞典 (5 ed.). 三省堂.
大槻文彦 (1936). "古稀". 大言海. Vol. 2 (85版 ed.). 冨山房. p. 242.

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