吉田守秀

吉田守秀の経歴と功績

吉田守秀（よしだもりひで）は、1977年7月26日生まれのパティシエで、静岡県の駿東郡清水町出身です。彼は1932年に創業した伝統的な菓子屋の三代目として育ちました。1998年に日本菓子専門学校を卒業し、同年東京南青山の「アニバーサリー」でのキャリアをスタートさせました。

彼の本格的なパティシエとしての歩みは1999年にフランス国立高等製菓学校へ研修に行ったことから始まります。さらにロワール地方の「フィアンティーヌ」で修行を重ねました。この時期に彼は、フランスの製菓技術を深く学び、後の成功に繋がる基盤を築いたのです。2000年には「パークハイアット東京」、その後2004年に「菓子工房オークウッド」で経験を積んでいます。

2005年、彼は静岡県清水町に「Patisserie Naturelle Nature（パティスリー・ナチュレ ナチュール）」を設立しました。この店舗は彼の地元に根ざしたもので、しばらくの間、地域住民に愛される場所となります。2006年と2007年には、テレビ東京の「TVチャンピオン2 レーズン選手権」で二年連続で優勝し、彼の名は一気に広まりました。

2010年にはパリへ再渡仏し、そこで有名なシェフである「Guy Savoe」や「Jaque Gunin」の下でさらなる修行を続けました。2013年には、パリの7区に「MORI YOSHIDA」をオープンさせ、多くの注目を集めることになります。そして、2014年にはフランスのショコラ愛好団体C.C.Cから外国人ショコラティエ賞を受賞し、日本だけでなく国外でもその技術が評価されるようになりました。残念ながら、2016年には「ナチュレ ナチュール」を閉業し、新たな挑戦に向かうこととなります。

2018年、彼はフランスの人気コンペティション番組「Le Meilleur Pâtissier : Les Professionnels」の第2シーズンで優勝し、その年に日本国外務大臣表彰も受賞しました。翌年の2019年も同じ番組の第3シーズンで優勝し、彼の成功は続きます。また、2019年のイースターにはフランスの有名ブランドラデュレとコラボレーションを行い、特別なコレクションを展開しました。このプロジェクトは、ラデュレが初めて日本人パティシエを迎え入れたもので、世界中の店舗で販売されました。

さらに2022年にはフランスのCHENE出版社から著書『GATEAUX』を出版し、彼の技術や哲学を多くの人々に伝える機会を持ちます。そして2023年にはNewsweek紙が選ぶ「世界が尊敬する日本人100」にも選出され、その存在感を際立たせています。

吉田守秀は、パティシエとしての技術とともに、常に新しい挑戦を求め続ける姿勢で、多くのファンに愛される存在であり続けています。

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