名古屋市立菊里高等学校

名古屋市立菊里高等学校について

名古屋市立菊里高等学校（なごやしりつ きくざとこうとうがっこう）は、愛知県名古屋市千種区にある公立の男女共学の高校です。かつては名古屋市立第一高等女学校がその源流であり、戦後の学制改革を経て、現在の姿へと進化してきました。この高校は、星ヶ丘校舎に移転したことで千種区内唯一の公立普通科を持つ高校となり、その存在感を強めています。

この学校は、自然に恵まれた東山丘陵に位置しており、周辺には東山公園が広がっています。また、最寄り站である地下鉄東山線の星ヶ丘駅から徒歩約5分の距離にあり、名古屋市東部の中心地として知られる星ヶ丘三越や星が丘テラスの近くにあります。活気ある商業施設が身近にある環境が生徒たちの生活を豊かにしています。学校の教育方針は自由な校風を重視し、生徒の自主性を大切にすることに力を入れています。

校名の「菊里」は1962年までの所在地であった中区菊里町に由来しています。面白いことに、菊里高等学校は、NHK名古屋放送局制作の人気テレビドラマ「中学生日記」のモデル校であるとも言われています。

歴史

校の歴史は1896年に遡ります。愛知県名古屋高等女学校として創立され、次第に名称や制度の変更を経て、1948年に名古屋市立第一高等学校に改称され、さらに同年に名古屋市立第二商業高等学校と統合されて現在の菊里高等学校となりました。初めは普通科、商業科が存在し、その後音楽科が新設されました。1962年には現校舎に移転し、近年では2023年に新制服が導入され、私服の併用が認められるなど、時代に合わせた教育環境の整備が進められています。

教育の質にも力を入れており、生徒の自主的な学習態度の育成が目指されています。一般教養を高めることで、個々の個性を伸ばし、社会に穏やかに貢献できる人材育成を志しています。

校舎・施設

学校の設立以降、校舎や施設の充実も図られてきました。普通教室棟、特別教室棟、音楽科棟が整備されており、独特のピロティ構造が施された教室も存在します。また、すべての教室には空調設備が導入され、生徒が快適に過ごせる環境が整っています。中庭には「たいらかな」と名付けられたカラフルなモニュメントもあり、芸術的な価値も併せ持っています。

学習・行事

普通科の授業は33単位で構成され、一日あたりの授業は65分、5時限の編成で行われます。ほとんどの生徒が大学進学を希望し、毎年約200名が国公立大学に進学しています。また、学校行事も盛んで、菊里祭や弥生祭、定期演奏会など、さまざまなイベントが開催されています。

音楽科の生徒による定期演奏会は毎年10月に行われ、成績優秀者によるソロやアンサンブルも披露されるなど、音楽教育の充実も図られています。部活動も活発で、特に理科部や箏曲部などが全国的に評価されています。

名古屋市立菊里高等学校は、教育の質や文化活動の充実を目指しつつ、生徒が自立した社会人として羽ばたけるような支援を行っている学校です。

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