向上高等学校

向上高等学校の概要

向上高等学校は神奈川県伊勢原市見附島に位置する私立高等学校で、多彩な学校行事が特徴です。この学校は、兄弟校である自修館中等教育学校と接していますが、交流は控えめであり、共通の施設として学食「アミークス」と自修館のカフェテリア「欅」を利用する程度です。国際教育にも力を入れており、アメリカ、韓国を含む複数の海外姉妹校があり、毎年短期留学生を受け入れています。また、アメリカへの短期留学プログラムも存在し、生徒たちには国際的な視野が提供されています。

この学校は、ブレザースタイルの制服を全国で初めて導入したことで知られています。この取り組みは多くのメディアに取り上げられ、その後、2010年4月から創立100周年を迎えるにあたり、初期のデザインを改良した新しいブレザーが採用されました。学校は創立100周年を祝うイベントも開催し、生徒会との共同で航空写真撮影や爪楊枝アート制作などの企画が行われました。安全対策にも配慮し、2015年度からは生徒用の大地震対応マニュアルが配布されています。

沿革

向上高等学校の起源は、自修学会に遡ります。これは大井龍兆が私財を投じて設立したものであり、関東大震災で校舎が壊滅したものの、地域の人々が協力し、再建へと取り組みました。その後、湘北高等学校と改称され、昭和30年代には経営難に直面しましたが、当時の副校長が個人の財産を投入し、校名や法人名を変更しつつ、ユニークな教育方針を打ち出しました。現在の校名「向上」は、荒廃した校舎を見た創立者が「荒城の月」を思い浮かべ、そこから這い上がる意味で名づけたと言われています。

沼目校舎時代（1967-1984年）では、敷地が狭く、本校舎は6階建てであるにもかかわらず運動スペースが限られていました。特に体育の授業においては、十分な施設がなく、雨天時は廊下で卓球を行わざるを得ない状況でした。運動部の練習は地元企業の体育館やグラウンドを借りることが多く、大変な苦労があったことが窺えます。

年表

• - 1907年: 自修学会を設立
• - 1910年: 自修学校を改称し開校
• - 1965年: 向上高等学校に校名変更し、ブレザースタイル制服を採用
• - 2010年: 創立100周年を迎え、新しい制服デザインを採用
• - 2018年: 新入生にバックパックを導入

校訓・校是

向上高等学校の校訓は「明浄直」で、これは「影の無い明るい心」、「けがれのない清らかな心」、「素直で正直な心」を意味します。また、校是は「自学・自修・実践」で、校歌にも反映されています。

学科

現在の向上高等学校は、普通科に加え、特進コース、文理コースなど多様なコースを提供しています。各コースは2年生から文系・理系に分かれており、特にS特進コースは2024年からスタートする予定です。

学校行事

向上高等学校では多くの行事が年間を通じて行われます。入学式や始業式、こゆるぎ祭などの文化祭も催され、学生たちはさまざまな経験を通じて成長します。体育祭やスポーツフェスティバルも重要なイベントであり、健康やチームワークを育む機会となっています。加えて、毎学期行われる勤労日や、社会貢献活動として行う克己日は生徒たちにとって大切な体験です。

部活動

部活動も盛んで、レスリング部や女子ソフトボール部は全国大会での常連です。また、硬式野球部は地元の強豪として知られ、過去には数度の決勝進出を果たしています。文化系の活動も充実しており、新聞委員会は文化祭での新聞作成を手がけています。

交通アクセス

アクセス方法としては、小田急線愛甲石田駅から徒歩18分、または神奈川中央交通のバスを利用すれば最寄りのバス停から徒歩数分で到着できます。さらに、JR東海道線平塚駅からはスクールバスも運行されています。

このように、向上高等学校は多様な教育活動を進める学校であり、学生にとって有意義な学びの場を提供しています。

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