周庭

周庭（アグネス・チョウ）について

周庭、英語名アグネス・チョウは、1996年12月3日生まれの香港の政治運動家です。彼女は民主派政党「香港衆志」の創設メンバーの一人で、特に「学民の女神」として知られています。周は2020年11月、BBCの「今年の女性100人」に選出され、国際的な注目を集めました。

経歴と活動の始まり

彼女は2008年に嘉諾撒聖家学校を卒業後、2010年から2012年にかけての国民教育カリキュラム導入に対抗する「国民教育反対運動」に参加し、広報担当として活動しました。この運動は成功を収め、香港政府の提案を撤回させました。以降、周は民主化活動へと本格的に関与し、多くのデモに参加するようになります。

2014年の雨傘運動では、香港政府への抗議の一環として、周は学生たちと共にデモを行い、スピーカーとしての役割を果たしました。彼女は、同年に嘉諾撒聖家書院を卒業し、その後も活動を続けながら、香港衆志の副事務局長として、立法会選挙に立候補するための準備を進めました。

政治的な挑戦と逮捕

周は、2017年に習近平総書記の訪問に際しての抗議行動や、2018年の立法会補欠選挙への立候補を試みましたが、党綱領の違法性を理由に不受理となりました。2019年には、逃亡犯条例改正に反対する大規模な抗議行動に参加し、逮捕される事態にも至ります。

特に2020年の香港国家安全維持法の成立後、彼女は活動を制限されることとなり、同年8月には逮捕・収監されました。周はその後、保釈されるが、香港当局からの厳しい監視を受けることとなります。この頃から彼女は自らの意志でカナダに亡命することを決意します。

カナダでの生活と未来

2023年9月、周はカナダのトロントに移り、そこでの大学院生活をスタートさせました。2023年12月3日、彼女はSNSで「おそらく一生戻らない」と表明し、事実上の亡命を宣言しました。この発言に対して香港当局は厳しい反応を示し、彼女を追跡するとしています。

周は、自由や人権が保障される香港への帰還を望んでいると語り、現在も香港の民主化運動の重要な象徴として世界中の支持を受けています。彼女の活動や姿勢は、特に若い世代に希望と勇気を与えるものとなっています。

趣味と個人が持つ一面

周庭は、クラシック音楽を愛し、水泳にも熱中していました。若い頃からアニメや日本のアイドル文化に親しみを持ち、自身を「オタク」と名乗ることもあります。日本語を独学で習得し、さまざまなメディアに顔を出すなど、自己表現の場を広げています。また、同じく日本のエンターテイメントに興味を抱く様子も彼女の人柄を表しています。

周庭の物語は、香港の民主化運動と彼女自身の成長を描いたものであり、彼女の未来の活動にも注目が集まります。

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