喜久水庵

喜久水庵は、お茶の井ヶ田が運営する物販店で、お茶と和洋菓子の販売を行っています。主力商品は、大福「喜久福」をはじめ、どら焼き、シュークリーム、餅、ソフトクリームなどがあります。また、一部店舗では飲食店や茶室としても利用でき、直営の本店にはレストランも併設されています。

店舗展開は、宮城県内が中心ですが、青森県、岩手県、秋田県、山形県、新潟県、東京都、神奈川県にも店舗があり、総店舗数は約50店舗（2025年1月時点）です。

喜久福

喜久水庵の看板商品である「喜久福」は、当初は抹茶をまぶした大福として販売されていましたが、抹茶の変色問題から販売は伸び悩みました。しかし、生産スタッフの提案により、抹茶クリームを大福の中に入れる形に変更され、現在の「喜久福」として1998年に発売されました。

和と洋の要素を組み合わせた新しいスイーツとして、発売直後から仙台市民に口コミで広まり、2000年代以降には仙台名物として市外にも知られるようになりました。さらに、漫画『呪術廻戦』に登場したことがきっかけで、全国的な知名度を得ました。この作品に登場したことで、2020年にはテレビアニメ化を記念してコラボ商品を発売、2021年の劇場版公開時にもコラボ商品が展開されました。

お茶の井ヶ田は、他社とのコラボレーションに関しては、商品のイメージを固定してしまうことを懸念し、慎重な姿勢を示しています。コラボレーションの条件として、「喜久福の要素をきちんと体現できること」を挙げています。これまでにコラボレーションが実現した例として、「チロルチョコ＜喜久福抹茶生もち大福＞」や「喜久水庵監修 雪見だいふく×喜久福」があります。

2023年4月には、喜久福の抹茶生クリーム味をモチーフにした「のむ喜久福」を発売。同年8月28日には、「仙台みたいなタルト」を発売しました。このタルトは、パッケージの色合いが人気アイドルユニットに似ていると話題になり、ファンの間で盛り上がりを見せました。

喜久水庵は、伝統的な和菓子と斬新なアイデアを組み合わせた商品開発で、幅広い層から支持を集めています。今後も、仙台を代表するブランドとして、さらなる発展が期待されます。

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