坂本信幸

坂本信幸の業績と略歴

坂本信幸（さかもと のぶゆき）は1947年3月26日生まれの日本の国文学者であり、歌人としても活動しています。彼の研究分野は主に上代文学であり、特に万葉集に重きを置いています。高知県に生まれた彼は、奈良女子大学で名誉教授の称号を持ち、高岡市万葉歴史館の名誉館長を務めた実績があります。

学歴とキャリアの歩み

坂本氏は、1969年に天理大学文学部国文学国語学科を卒業しました。その後、1972年には同志社大学の大学院文学研究科にて国文学専攻の修士課程を修了しています。彼のキャリアは1972年に始まり、大谷女子大学で専任講師としての職を得ました。その後、助教授を経て、1990年に奈良女子大学に転勤し、1995年には教授に昇進しました。

2006年には大学院教授として奈良女子大学に在籍、この年から奈良女子大学附属図書館長も兼任しました。2010年に定年退職し、2011年からは高岡市万葉歴史館の館長を務め、2023年には名誉館長へと移行しました。

学会活動と歌人としての一面

坂本氏は2011年から2013年、2015年から2017年の間、萬葉学会の代表も務めており、上代文学会の理事としても活動しました。また、美夫君志会の理事としても役割を果たし、岡山市の龍短歌会に所属して、2018年からはその代表を担ってきました。これらの活動を通じて、万葉集の理解と普及に努めています。

主な著作物

坂本氏の主な著作には、2020年に発表された『万葉歌解』や、1988年の歌集『雪に恋ふ』があります。また、共著や監修としての著作も多岐にわたります。特に『セミナー万葉の歌人と作品』の全12巻や、『万葉集CD-ROM版』は、彼の専門性が活かされた作品です。その他にも、万葉に関するさまざまな研究書を手がけています。

社会的活動

坂本氏は、学術活動だけでなく、文化振興にも力を入れています。1996年から2000年にかけて奈良県万葉ミュージアムの運営委員を務め、飛鳥古京を守る会の運営委員としても活動しました。また、多くの評議員や顧問として、万葉文化の普及に寄与しています。長年にわたる各団体での貢献が評価され、奈良県民栄誉賞選考委員会のメンバーとしても活躍しました。

結論

坂本信幸氏は、上代文学と万葉集の重要な研究者としてだけでなく、文化振興や教育にも影響を与えてきた存在です。彼の研究成果や社会活動は、万葉文化を次世代に引き継ぐ上での礎となるでしょう。

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