夏色のナンシー

夏色のナンシー

『夏色のナンシー』は、1983年4月1日にリリースされた早見優の5枚目のシングルで、発売元はトーラスレコードです。この楽曲は彼女のキャリアにおいて重要な位置を占めており、特にそのヒットの背景にはさまざまな要素が絡んでいます。

背景とヒット

本曲は、早見優自身が出演するコカ・コーラのCMのイメージソングとして制作されました。この曲は、初めてオリコンの週間チャートでトップ10入りを果たし、TBSの音楽番組『ザ・ベストテン』にもランクインしました。これにより、「夏色のナンシー」は彼女の最大のヒット曲となりました。また、この楽曲により、1983年の『第34回NHK紅白歌合戦』に初めて出場することができたのです。

最初のタイトル案には「ナンシー」ではなく、早見のハワイでの愛称である「キャシー」がありましたが、歌うのが難しかったため、英語圏でポピュラーな名前である「ナンシー」に変更されました。

英語の歌詞とディレクターとの協力

曲中の間奏に含まれる英語のコーラス部分については、早見優本人が「文法的に納得がいかない」と感じ、ディレクターに頼んで自然な英語に修正させたというエピソードがあります。以前のシングル『Love Light』の英語バージョンに文法上の誤りがあったことがファンから指摘され、これ以降、早見は英語の歌詞について敏感になり、自分自身で確認するようになったと語っています。

作曲と編曲

本曲の作曲は、彼女がデビュー当初から依頼していた作曲家の筒美京平によるもので、5曲目にしてようやく実現しました。編曲は、ロックバンド「四人囃子」の元キーボード奏者、茂木由多加が手掛けました。彼のアレンジは全て打ち込みで、当時としては非常に革新的でした。『夏色のナンシー』以降も、早見優は数々のシングルで茂木とのコラボレーションを続けていきます。

アルバムとリミックス

2016年8月には、リミックスバージョンが収録されたミニアルバム『Delicacy of Love』がリリースされました。このバージョンでは、早見の2人の娘もコーラスに参加しています。さらに、2016年11月から放映されているY!mobileのCMでは、タイトルを「夏色のニャンシー」に変えて、少し内容をアレンジした歌詞で早見が再び歌っています。

2020年10月には、日清シーフードヌードルのCMにも出演し、歌詞を変えたバージョンを披露しました。これにより、彼女の楽曲は新しい世代にも親しまれることになりました。

40周年の節目

そして2023年4月1日、リリースから40周年を迎えた早見優は、自身のブログで「『夏色のナンシー』をずっと愛してくれて、本当にありがとう！」と感謝の意を表しました。

収録曲

このシングルには以下の曲が収録されています。

• - 夏色のナンシー (3:09)
• - 可愛いサマータイム (3:16)

すべての楽曲の作詞は三浦徳子、作曲は筒美京平、編曲は茂木由多加が担当しています。『夏色のナンシー』は、今でも多くのファンの心に残る名曲と言えるでしょう。

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