大池駅

大池駅：歴史とリニューアルが織りなす、神戸のローカル駅

神戸電鉄有馬線沿線にある大池駅は、兵庫県神戸市北区西大池一丁目に位置し、標高350mの地に佇む駅です。駅番号はKB12。1928年（昭和3年）11月28日、神戸有馬電気鉄道の駅として開業して以来、地域住民の足として長く親しまれてきました。1947年（昭和22年）1月9日には神有三木電気鉄道（現在の神戸電鉄）の一員となり、今日に至ります。

2021年（令和3年）2月1日からのリニューアル工事により、駅の顔は大きく変わりました。まずは下りホーム側の新駅舎が完成し、同時に長年利用されてきた構内踏切が廃止されました。この改良により、駅利用者の利便性向上と安全性の確保が図られました。その後、2022年（令和4年）12月17日には上りホーム側の新駅舎が完成。そして2023年（令和5年）3月25日には駅前広場の供用開始を迎え、リニューアル工事が完了しました。

大池駅は、相対式2面2線のホームを持つ地平駅です。かつては駅舎内に構内売店があり、売店スタッフが一部駅業務も担当していましたが、リニューアルに伴い変化が見られました。現在では、沿線光ネットワークに接続された駅務遠隔システムが導入され、近代的な駅運営が行われています。新駅舎には、バリアフリー対応トイレや聴覚障害者用案内端末など、誰もが快適に利用できるバリアフリー設備が充実しています。

駅舎のリニューアルは、神戸電鉄と神戸市との連携協定に基づき行われました。工事は、まず下りホーム側の新駅舎建設と構内踏切廃止から始まり、その後、上りホーム側の新駅舎建設、そして旧駅舎の解体と駅前広場の拡張という手順で進められました。この計画的なリニューアル工事によって、大池駅はより安全で利便性の高い駅へと生まれ変わりました。

大池駅の周辺は、戦前に開発が始まった住宅街が広がっています。2013年から2017年にかけては、道路拡張に伴う区画整理が行われ、駅周辺環境も整備されました。駅周辺には、タクシー乗り場（神鉄タクシー）、大池聖天（神戸電鉄が参詣客誘致のため1940年に誘致）、兵庫県道15号神戸三田線（有馬街道）、神戸大池郵便局、マックスバリュ大池店などがあります。

大池駅は、神戸電鉄有馬線において、花山駅と唐櫃台駅、神鉄六甲駅との間に位置しています。特快速は通過しますが、急行、準急、普通列車は停車します。近年、一日平均の乗車人員は推移を見せており、地域住民にとって重要な交通拠点としての役割を担っています。歴史と近代的な設備が融合した大池駅は、これからも地域社会に貢献していくでしょう。

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