大阪市立図書館

大阪市立図書館：市民に開かれた知識の宝庫

大阪市立図書館は、大阪市が運営する公共図書館システムです。24区それぞれに地域図書館を配置し、西区には中央図書館が位置しています。地域住民にとって身近な存在であるとともに、大阪市の文化・教育を支える重要な役割を担っています。

充実したサービスと利便性

各図書館では、書籍、CD、DVDなど幅広いジャンルの資料を所蔵しています。1人あたり15点、15日間まで借りることができ、返却は借りた図書館以外でも可能です。館内には、全館の資料を検索できるOMLIS端末が設置されており、利用者は簡単に目的の資料を探すことができます。さらに、電話やインターネットを通じて、返却期限の確認、延長手続き、予約状況の確認なども可能です。予約は1人15点まで（DVD、CD、カセットは合計5点まで）可能です。

資料の貸出には図書館カードが必要です。カードは全館共通で利用できますが、発行時期によってデザインが異なる場合があります。図書館カードのデザインには、大阪市立図書館の頭文字をデザインしたイメージキャラクター「オムリン」が描かれています。

各館には、多機能端末OMLISが設置され、新聞記事、雑誌記事、法律、判例情報などの商用データベースを無料で利用できます。ただし、検索結果のプリントアウトには料金がかかります。また、学術書や専門書を中心とした電子書籍サービスも提供しており、デジタルコンテンツへのアクセスも可能です。

歴史と変遷

大阪市立図書館の歴史は古く、1921年（大正10年）、当時の4行政区に4館の図書館が開設されたことに始まります。その後、大阪市の市域拡張や戦時下の影響を受け、図書館の数は変遷を遂げました。太平洋戦争中は、多くの図書館が戦時施設に転用されたり、空襲で焼失するなど、大きな被害を受けました。終戦後、復興を経て、1950年代には現在の図書館システムの基礎が築かれ、1961年には中央図書館が開設されました。1970年代から1980年代にかけては、各行政区への図書館設置が推進され、1989年には全24区に図書館が設置されるという目標が達成されました。

この過程において、桜宮図書館のように、役割を終え閉館した図書館もあります。桜宮図書館は、1950年に開館し、中央図書館の分館として機能していましたが、1980年に閉館しています。

近年の取り組み

近年は、デジタル化への対応や市民参加型の取り組みにも力を入れています。「思い出のこし事業」はその一例です。この事業は、市民から寄せられた「街の思い出」を収集・整理し、地域の歴史や文化を伝えることを目的としています。図書館職員が、市民の思い出に客観的な情報を加えることで、より深く、多角的な視点から地域を知る手がかりを提供しています。

未来への展望

大阪市立図書館は、これからも大阪市民の学習、文化活動、情報アクセスを支援する中心的な役割を担い、進化を続けていくでしょう。時代の変化に合わせてサービス内容や資料の充実を図りながら、地域社会に貢献していくことが期待されます。

開館時間と休館日

開館時間は、中央図書館と地域図書館で異なります。地域図書館の開館時間は、火曜日から金曜日が午前10時から午後7時まで、土曜日、日曜日、祝日、および7月21日から8月31日の期間の月曜日は午前10時から午後5時までです。休館日は、毎週月曜日（祝日と7月21日から8月31日の期間の月曜日は除く）、毎月第3木曜日（祝日は除く）、年末年始、蔵書点検期間です。中央図書館の開館時間と休館日については、別途確認が必要です。

自動車文庫

中央図書館所属の2台の自動車文庫「まちかど号」は、月に一度、市内を巡回しています。約9万冊の蔵書があり、それぞれ約2900冊の資料を搭載しています。

もう一度検索