学校法人北陸学院

学校法人北陸学院は、石川県金沢市に本拠を置く、プロテスタント系のキリスト教主義に基づく教育機関です。就学前の幼児教育から高等教育に至るまで、幅広い教育段階を網羅する総合学園として、日本海側地域では類を見ないユニークな存在として知られています。

現在、北陸学院は以下の教育機関を設置、運営しています。

北陸学院幼稚園（金沢市内に2園、野々市市に1園）
北陸学院小学校
北陸学院中学校・高等学校
北陸学院大学短期大学部
* 北陸学院大学

沿革

北陸学院の歴史は、明治時代にさかのぼります。1884年、米国から派遣されたキリスト教宣教師、メリー・K・ヘッセル氏が金沢で女子教育のための私塾を開設したのがその礎です。翌1885年には、この私塾が金沢女学校として正式に開校しました。さらに1886年には、幼児教育の場として英和幼稚園、初等教育として英和小学校が相次いで誕生し、教育活動の幅を広げていきます。

世紀が変わる1900年には、金沢女学校が北陸女学校と名前を改めますが、1903年には英和小学校が閉じられることとなりました。英和幼稚園は1912年に北陸女学校附属幼稚園となり、女学校との連携を深める形で教育を継続します。

昭和に入り、1937年に財団法人として認可を受け、組織としての基盤を強化しました。戦後の教育制度改革は、学院に大きな変化をもたらします。1947年には新制の北陸学院中学部が設けられ、翌1948年には財団法人北陸学院と名称を変更。同時に、新制の北陸学院高等学部も設置され、中等教育が整備されました。附属幼稚園もこの年、北陸学院幼稚園と名前が変わっています。

1950年には、保育分野の専門家育成を目指す北陸学院保育短期大学が開学。1951年には、より安定した運営体制へ移行するため、財団法人から学校法人へと組織形態を変え、保育短期大学には保母養成課程が付設されました。1953年には、専門的な栄養学を学ぶ北陸栄養専門学院を開設するなど、教育分野を多様化しますが、後に閉校。幼稚園は保育短期大学の附属となり、北陸学院保育短期大学附属第一幼稚園、附属第二幼稚園（ウイン館）が新たに開園。1954年には附属彦三幼稚園も加わります。

1961年には、悲願であった初等教育機関の北陸学院小学校が開校し、幼・小・中・高の一貫教育への道が開かれました。中学部・高等学部はそれぞれ北陸学院中学校・高等学校と名称を改め、今日の体制の基礎が築かれます。1963年には保育短期大学が北陸学院短期大学と名称を変え、食物栄養科を増設。その後も英語科（1964年）、教養科（1968年）と学科を増やし、専門教育の領域を広げました。1977年には短期大学附属扇が丘幼稚園が開園しています。

平成時代に入ると、教育内容や体制の見直しがさらに進みます。1992年には短期大学の専攻科保育専攻が廃止され、附属彦三幼稚園も閉園。1993年には附属第二幼稚園が短期大学附属ウィン幼稚園に改称されました。1999年には短期大学に人間福祉学科が増設され、社会の多様なニーズに対応できる人材育成に力を入れ始めます。2000年には短期大学の各学科の名称が変更されました。

教育環境の整備として、男女共学化も段階的に実施されました。2003年には中学校の特別進学コースが、2005年には高等学校及び中学校の全コースが男女共学となりました。短期大学の人間福祉学科も2007年に男女共学化。この年、短期大学附属ウィン幼稚園は附属第一幼稚園に統合されています。

そして2008年、北陸学院の歴史における大きな節目として、北陸学院大学が開学しました。これは、短期大学の保育学科と人間福祉学科を再編成し、人間総合学部としてスタートしたものです。これに伴い、北陸学院短期大学は北陸学院大学短期大学部と名称を変え、短期大学部に残った食物栄養学科とコミュニティ文化学科も男女共学となりました。附属幼稚園も大学附属ではなくなり、名称を北陸学院第一幼稚園、北陸学院扇が丘幼稚園と改称しています。2012年には、北陸学院大学人間総合学部内に社会学科が設置されるなど、時代と共に教育内容は進化を続けています。

北陸学院は、創立以来受け継がれるキリスト教精神に基づき、それぞれの学校で質の高い教育を提供し、地域社会に貢献しています。就学前から高等教育までが連携する総合学園としての強みを活かし、建学の精神である「一人ひとりの賜物（タレント）を育てる」教育を目指しています。

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