学校法人小松原学園

学校法人小松原学園

学校法人小松原学園は、埼玉県さいたま市浦和区に本部を置く日本の学校法人です。現在の本部は、同学園が運営する浦和麗明高等学校に隣接しています。長い歴史の中で教育理念や設置校の形態を変えながら、社会の要請に応じた教育を提供し続けてきました。

創立と初期の教育

同学園は、小松原賢誉氏によって創設されました。初代から第3代にかけての理事長時代、すなわち創立者の小松原賢誉氏、それに続く小松原俊誉氏（1947年-2005年）、そして小松原誠氏（1942年-2011年）の時代には、実践的な知識や技術の習得を重視する「実学」を中心とした学校運営が特色でした。この教育方針のもと、小松原高等学校や小松原女子高等学校が設立・運営されました。

時代の変化と改革の萌芽

しかし、時代の移り変わりとともに、従来の男女別学の形態や、工業系の専門学科が社会のニーズと徐々に合わなくなり、入学者の減少という課題に直面するようになります。この状況に対応するため、2000年代に入る頃から、大学など上級学校への進学を見据えたカリキュラムの編成が意識されるようになりました。

抜本的な教育・運営改革

学園にとって大きな転換点となったのは、2011年に第3代理事長である小松原誠氏が逝去された後のことです。第4代理事長に就任した野村克哉氏のもと、学園は運営体制および教育内容の抜本的な改革を強力に推進しました。この時期に掲げられた最も重要な方針は「進学校化」であり、その実現に向けて様々な施策が実行されました。

具体的な改革内容は多岐にわたります。まず、学園が設置する高等学校の名称が変更されました。小松原高等学校は「叡明高等学校」に、小松原女子高等学校は「浦和麗明高等学校」へと改称されました。また、時代の流れに合わせて、小松原高等学校の男女共学化が実施されました。さらに、かつて実学教育の柱であった機械科や自動車科といった工業系の専門学科は廃止されました。これらの教育内容や体制の変更に加え、校舎の移転も行われるなど、学園の姿は大きく刷新されました。

現在への継承

第4代野村理事長による改革の推進を経て、学園は第5代理事長の富樫強氏（2015年〜2022年）に引き継がれ、さらには現在の第6代理事長である細根茂氏（2022年〜）に至っています。これらの理事長のもと、学園は改革の成果を発展させ、現代社会に求められる教育の提供に努めています。

設置していた学校

学校法人小松原学園がこれまで設置・運営してきた学校は以下の通りです。

高等学校
叡明高等学校（旧小松原高等学校）
浦和麗明高等学校（旧小松原女子高等学校）
幼稚園
小松原幼稚園（2007年（平成19年）3月に閉園しました）

歴代理事長

同学園の歴代理事長は以下の通りです。

初代：小松原 賢誉
2代：小松原 俊誉 （1947年 - 2005年）
3代：小松原 誠 （1942年 - 2011年）
4代：野村 克哉 （2011年 〜 2015年）
5代：富樫 強 （2015年 〜 2022年）
* 6代：細根 茂 （2022年 〜 ）

創立者である小松原賢誉氏の教育への情熱を受け継ぎながら、社会の変化に適応するための改革を重ね、現在の学校法人小松原学園の姿が形作られてきました。

もう一度検索