学校法人暁星学園

暁星学園：カトリック精神とフランス文化薫る歴史ある学校法人

暁星学園は、1877年に来日したフランスのマリア会宣教師たちの尽力によって設立された由緒ある学校法人です。その歴史は、明治時代の初期、東京の築地教会敷地内において小さな神学校として幕を開けました。わずか6人の生徒から始まったこの学校は、その後、現在の千代田区富士見町へと移転し、暁星小学校、暁星中学校へと発展を遂げます。

マリア会は、19世紀初頭、フランスで設立されたカトリック系の教育修道会です。フランス革命後の混乱した社会情勢の中、「青少年の育成」という理念のもとに、教育を通して社会貢献を目指すことを建学の精神としています。暁星学園もこの精神を受け継ぎ、キリスト教の理念に基づいた教育を展開しています。

設立当初からフランス語教育に力を入れており、これは暁星学園の大きな特徴となっています。学校名はフランス語で「明けの明星」を意味する「étoile du matin」に由来しており、学園の明るい未来への希望が込められています。卒業式にはフランス大使館やバチカン大使館からの来賓が参列するなど、国際色豊かな雰囲気も持ち合わせています。

1923年の関東大震災では校舎が被災しましたが、国内外からの支援を受けて再建されました。太平洋戦争中は学童疎開を実施し、戦後には学制改革に伴い、暁星小学校、暁星中学校、暁星高等学校へと改組。その後、暁星幼稚園も設立され、現在では幼小中高の一貫教育体制を整備しています。さらに、1979年には帰国子女を受け入れる暁星国際高等学校（千葉県木更津市）を開校するなど、時代の変化に合わせた教育環境の整備にも積極的に取り組んできました。

暁星学園は、単なる教育機関にとどまらず、地域社会への貢献にも積極的に取り組んできました。隣接地にはフランス系の外国人学校も存在し、国際交流の場としても機能していました。こうした取り組みは、建学の精神である「人格の完成をめざすと共に社会の福祉に努める人物を育成すること」という理念を反映したものです。

現在、暁星学園は暁星小学校、暁星中学校・高等学校、暁星幼稚園の3校を設置しています。また、札幌光星学園、大阪明星学園、海星学園、晃華学園など、マリア会を母体とする関連法人との繋がりも深く、広範囲にわたる教育ネットワークを築いています。

暁星学園の歴史は、カトリック精神とフランス文化の影響を色濃く受け継ぎながら、常に時代の変化に対応し、発展を続けてきた証です。これからも、キリスト教の理念を基盤に、国際社会で活躍できる人材育成を目指し、その歩みを続けていくことでしょう。

1888年の創立から今日まで、暁星学園は数々の試練を乗り越え、常に教育の質を高め、時代のニーズに応えるべく進化を続けてきました。その歴史は、単なる教育機関の歴史にとどまらず、日本の近代教育史、そして国際交流の歴史の一部を刻んでいます。 今後、暁星学園がどのような教育理念を掲げ、未来を担う人材を育成していくのか、注目に値するでしょう。

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