小㞍健太

小尻健太(こじりけんた)は、1981年生まれの日本を代表するコンテンポラリーダンサー、振付家です。彼のキャリアは、クラシックバレエの素養を土台に、国際的な舞台へと羽ばたいていく、輝かしい軌跡で彩られています。

1999年、まだ十代だった小尻は、世界的なバレエダンサーの登竜門であるローザンヌ国際バレエコンクールでプロフェッショナルスカラーシップ賞を受賞。この快挙は、彼の才能を世界に知らしめる第一歩となりました。その後、モナコ公国モンテカルロバレエ団、そして名門ネザーランド・ダンス・シアター2を経て、日本人男性として初めてネザーランド・ダンス・シアター1(NDT1)に入団します。

NDT1は、世界最高峰のコンテンポラリーダンスカンパニーの一つとして知られており、その入団は、小尻の卓越した実力と類まれな才能を証明するものでした。NDT1在籍中には、イリ・キリアン、ウィリアム・フォーサイス、ジルド・マネンといった、ヨーロッパを代表する巨匠振付家の作品に数多く出演。彼らが創り出す、革新的で表現力豊かな作品群の中で、小尻は独自のダンススタイルを確立し、世界中の観客を魅了しました。特にNDT創立50周年記念シーズンでは、キリアン振付の「Mémoires d'Oubliettes」で重要な役割を担い、キリアンスタイルを体現するダンサーとして絶賛されました。

2010年、キリアンのNDT退団を機に、小尻自身もNDTを離れ、新たな道を歩み始めます。ソロ作品「のちのおもひに」をはじめとする創作活動に精力的に取り組み、自作自演を通して自身の表現世界を追求。同時に、キリアンプロダクションやシルヴィ・ギエムといった世界的アーティストの作品にもゲスト出演するなど、ダンサーとして活動を継続しています。また、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館レジデンシャルダンスカンパニーNoism2にも携わり、国内外の舞台で幅広く活躍の場を広げています。

近年では、2018年にはNHK BSプレミアムの地域発ドラマ「あったまるユートピア」の振付・指導も担当するなど、その活動はダンスの枠を超え、多岐に渡っています。

数々の受賞歴も、小尻の輝かしいキャリアを物語っています。ローザンヌ国際バレエコンクールでの受賞に加え、世界バレエ＆モダンダンスコンクールモダンダンス部門第3位など、高い評価を受けてきました。

小尻健太のダンスは、テクニックの高さだけでなく、その奥深い表現力、そして繊細な感情表現に特徴があります。クラシックバレエで培った基礎の上に、コンテンポラリーダンスの自由な表現を取り入れ、独自のスタイルを確立した彼のダンスは、見る者を圧倒する力強さと、静謐な美しさを兼ね備えています。これからも、国内外問わず、彼の活躍から目が離せません。彼の公式ウェブサイト、SNSなどをチェックして、最新の活動情報を確認することをお勧めします。

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