屋久島国立公園

屋久島国立公園について

屋久島国立公園は、鹿児島県に属する屋久島の一部と口永良部島全域を包含する国立公園です。2012年3月16日に霧島屋久国立公園から分離独立し、30番目の国立公園として誕生しました。指定面積は32,553ヘクタールに及びます。

地理的な特徴

屋久島

屋久島は、中央にそびえる宮之浦岳を中心とした山岳景観が特徴です。海岸から山頂にかけて植生が垂直に分布しており、樹齢数千年を超える屋久杉が数多く存在しています。また、多種多様な野生動物が生息しており、生物学的にも非常に貴重な地域です。1993年には、島の約2割にあたる107.47平方キロメートルがユネスコの世界自然遺産に登録されました。

屋久島は全域が「屋久島・口永良部島ユネスコエコパーク」の登録エリアであり、国立公園の特別保護地区や第一種特別地域、海域公園地区は、厳格な管理対象となる核心地域に指定されています。また、国有林の森林生態系保護地域も兼ねています。

さらに、屋久島の北西部にある前浜、いなか浜、四ツ瀬浜の3つの砂浜は、北太平洋最大級のアカウミガメの産卵地として知られ、「屋久島永田浜」としてラムサール条約に登録されています。

口永良部島

口永良部島は、新旧2つの火山群が結合して形成された火山島で、薩南火山群島の中で最大の規模を誇ります。活火山（ランクB、噴火警戒レベル2）としても知られています。この島も全域がユネスコエコパークの登録エリアに指定されています。

歴史

1964年3月16日、屋久島は錦江湾国定公園とともに霧島国立公園に編入され、霧島屋久国立公園の屋久島地域となりました。しかし、火山活動を起源とする霧島地域や錦江湾地域と、島嶼生態系を持つ屋久島地域では自然環境の性質が大きく異なるため、2011年12月22日に屋久島を独立させ、新たに屋久島国立公園を設置する計画が決定されました。そして、2012年3月16日には官報で告示され、霧島屋久国立公園（分割時に霧島錦江湾国立公園に改称）から分離し、屋久島国立公園が正式に設置されました。

海域公園

屋久島国立公園内には、屋久島の南西部に位置する栗生周辺の海域と、口永良部島のメガ崎周辺の海域が海域公園として指定されています。

関連情報

• - 国立公園一覧
• - 屋久島世界遺産センター（外部リンク）

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