岩崎邦彦

岩﨑邦彦（いわさき くにひこ）

プロフィール

岩﨑邦彦氏は、1964年生まれの日本の研究者であり、中小企業診断士の資格も持つ商学者です。特にマーケティング論を専門としており、静岡県立大学経営情報学部教授、大学院経営情報イノベーション研究科教授、および同研究科附属地域経営研究センターの初代センター長を務めています。学位は博士（農業経済学）を取得しています。

姓の表記について、正式には「﨑」（たつさき）ですが、JIS規格にないため、「岩崎」と表記されることもあります。

略歴

岩﨑氏は、上智大学経済学部経営学科を卒業後、国民金融公庫、東京都庁での勤務経験を持ちます。その後、長崎大学経済学部助教授、静岡県立大学経営情報学部助教授、同大学院地域経営研究センター副センター長、静岡県立大学経営情報学部准教授、学長補佐（社会人教育担当）などを歴任しました。

生い立ちと学歴

神奈川県厚木市出身で、上智大学で経営学を学んだ後、国民金融公庫に入庫しました。その後、東京都庁に勤務し、その間に横浜市立大学大学院で経済学修士課程を修了、さらに上智大学大学院経済学研究科博士後期課程にも在籍しました。修士（経済学）と博士（農業経済学）の学位を取得しています。

学究活動

1999年から長崎大学経済学部で教鞭を執り、その後、静岡県立大学に移籍。経営情報学部で助教授、准教授を務め、地域経営研究センター副センター長に就任しました。海外ではカーティン工科大学、国内では東京農業大学で客員研究員を務めた経験もあります。

現在は、静岡県立大学経営情報学部教授として教鞭を執る傍ら、大学院経営情報イノベーション研究科教授も兼任しています。2011年には学長補佐（社会人教育担当）に就任、附属地域経営研究センターの初代センター長も務めました。

公的活動

中小企業診断士の資格を有し、中小企業診断士試験委員も務めるなど、公的活動にも貢献しています。

研究内容

専門は商学、特にマーケティング論です。産学連携にも積極的で、静岡県の観光と緑茶を組み合わせた「静岡型ツーリズム」の研究を観光会社と共同で進めています。

受賞歴

これらの業績が評価され、世界緑茶協会のO-CHAパイオニア学術研究奨励賞や商工総合研究所の中小企業研究奨励賞を受賞しています。2019年度の教員活動評価で高い評価を得て、2020年には静岡県立大学学長表彰を受けました。また、著書『地域引力を生み出す観光ブランドの教科書』は、日本観光研究学会の観光著作賞を受賞しています。

主な著書

岩﨑氏は、多数の著書を執筆しており、主なものとして以下が挙げられます。

『都市とリージョナル・マーケティング――都市小売業と消費者行動の空間分析』（1999年）
『スモールビジネス・マーケティング――小規模を強みに変えるマーケティング・プログラム』（2004年）
『緑茶のマーケティング――“茶葉ビジネス”から“リラックス・ビジネス”へ』（2008年）
『小が大を超えるマーケティングの法則』（2012年）
『小さな会社を強くするブランドづくりの教科書』（2013年）
『引き算する勇気』（2015年）
『農業のマーケティング教科書』（2017年）
『地域引力を生み出す観光ブランドの教科書』（2019年）

これらの著書は、マーケティングや地域振興に関わる人々に広く読まれています。

その他の活動

中小企業診断士試験委員
カーティン工科大学カーティン・ビジネス・スクール客員研究員
* 東京農業大学客員研究員

まとめ

岩﨑邦彦氏は、研究者、教育者、コンサルタントとして多方面で活躍し、その専門知識と実践的な経験を活かして、地域社会や中小企業の発展に貢献しています。特にマーケティング分野におけるその知見は、多くの実務家や研究者にとって貴重な情報源となっています。

もう一度検索