巻き爪

巻き爪についての詳細な解説

巻き爪とは、爪の先端が内側に巻かれ、爪床を圧迫する状態を指します。この症状は、特に足の親指に多く見られます。巻き爪は、自然に発生する圧力と、歩くことによって生じる力の不均衡により引き起こされます。狭い靴を履くことや過体重などが原因として挙げられます。また、歩き方や爪の切り方も巻き爪の発生に影響を与える要素です。

巻き爪の症状

巻き爪が進行すると、歩行時や運動中に爪が圧迫されて痛みを引き起こすことがあります。ただし、爪が著しく湾曲していても、痛みや炎症が見られない場合は治療の必要はないとされています。多くのケースで親指の爪に見られるため、その際の痛みに注意が必要です。

巻き爪の原因

巻き爪や陥入爪の原因は多岐にわたります。主なものとしては、以下が挙げられます。

• - 物理的外力: 窮屈な靴やハイヒールが足指に加える圧力。
• - 爪の切り方: 深爪によって爪の変形が促される場合。
• - 足の形状: 外反母趾などの足の形にも影響を受ける。
• - 加齢や下肢麻痺: これにより歩行荷重が減少し、支持組織の萎縮が進む。

また、抗がん剤などの治療の副作用として、巻き爪が見られることも報告されています。爪自体が自然に巻き込む力を持っているため、歩行しないことが逆に巻き爪を悪化させる一因とも考えられるのです。

巻き爪の治療

従来、巻き爪の治療は外科的手術が一般的でしたが、1999年に新たにワイヤーを使った矯正法が紹介されて以来、保存的治療法が浸透してきました。近年では、爪を矯正するワイヤーや金属素材を用いた方法が広まり、疼痛が少ないという利点があります。また、クリニックやサロンでのプレート式の矯正法も普及しており、さまざまな症例に対応しています。

矯正の種類

1. ワイヤー式矯正

ワイヤー式にはさまざまな方法があり、主に爪の先端にワイヤーを通す「超弾性ワイヤー法」や、爪の両端にワイヤーをかけて中央で引っ張る「3TH-VHO方式」が存在します。どちらの方法も通院が必要で、約6ヶ月から2年ほどで改善が期待されます。

2. プレート式矯正

プレート式では、形状記憶素材を使った方法が多く、外観の改善や疼痛軽減につながることが期待されています。これにより、従来の矯正法よりも患者の負担を軽減できます。

3. 手術

手術は、激しい痛みを伴うことが多く、再発のリスクも指摘されています。とはいえ、関与する医療機関次第では保険適用になるため、自己負担が軽減されることがあります。手術は回数が少なく済む可能性がありますが、痛みを避けたい方には矯正が好まれる傾向にあります。

その他の注意点

巻き爪の症状を和らげるためには、日常生活での靴選びに注意することや、足のケアを怠らないことが重要です。特に、陥入爪や爪水虫などの感染症が懸念される場合は、まずその治療を優先することが求められるでしょう。また、巻き爪の進行を防ぐためには、定期的に爪の形状や状態を観察し、適切なケアを行うことが肝要です。

適切な治療法を選び、自分に合った対応を取ることで、巻き爪の悩みを軽減することができるでしょう。

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