幻想水滸伝ティアクライス

幻想水滸伝ティアクライス：百万世界の物語

2008年1[[2月18日]]、コナミよりニンテンドーDS向けに発売された『幻想水滸伝ティアクライス』は、シリーズ初のDS作品であり、オンライン要素も取り入れたコンピュータRPGです。キャッチコピーは「誰と組むか、信じるか。108の出会いと別れ、絆が織りなす物語。」

本作は、『幻想水滸伝』から『幻想水滸伝V』までの世界観とは一線を画す、全く新しい百万世界という舞台で物語が展開します。シリーズ作品の外伝ではなく、新たな章として位置付けられています。

世界観：並行世界の交錯

舞台となる百万世界は、複数の世界が「トビラ」と「回廊」で繋がった並行世界です。同じ名前、容姿、性格の人物が異なる世界に存在する可能性もあり、世界間を自由に移動できるランブルタンブル族（ランブル族）と呼ばれる行商種族も存在します。しかし、一度別の世界に渡ると、元の場所へ戻らなければ別の世界へ行くことができません。

本作の百万世界は、過去のシリーズ作品に登場した百万世界と同じですが、紋章のない世界の一つという設定です。

重要な用語

書（しょ）：各世界に一つずつ存在する、その世界の知識が集約された存在。必ずしも本という形をしているとは限りません。世界の融合（後述）によって、他の世界の書が入り込むこともあり、その場合は偽書と呼ばれます。星の宿す者（後述）は、偽書に触れることで記憶の一部を垣間見ることができます。
星を宿す者：世界の行く末に関わる者。その世界の住民、または融合によってその世界に来た者に限られ、偽書に触れて記憶を見ることができる者です。一なる王と戦う宿命を背負っており、星を宿す者が絶えると、その世界は一なる王に支配され、他の世界の一部となります。
レネゲイド：トビラを通って他の世界に来たモンスター。特殊な能力を持つ場合があり、その世界の者では倒せないこともあります。無形の夜魔も同様の存在です。
世界の融合：ある世界の一部が、別の世界に出現する現象。融合元の世界は、融合した部分以外が消滅し、融合先の世界は、融合した部分と重なる範囲が消滅します。融合時期は基本的に真正なる一書に記されており、人々の記憶は辻褄が合うように改竄されます。

国家・勢力

主人公軍：シトロ村の自警団を核とした反協会勢力。プレイヤーが自由に命名できます。
ひとつの道の協会：未来を予知し、人々の悩みをなくす理想を掲げる宗教組織。武力併合も辞さない強硬な姿勢を示します。
ジャナム魔道帝国：大陸東部に位置する国家。魔道力を用い、協会に対抗する勢力です。
サルサビル王国：ジャナム地方南部の小国家。ジャナム魔道帝国滅亡後、独立しました。
アストラシア王国：大陸西部の国家。協会に占領され、解放を目指すレジスタンス運動が展開されています。
ライテルシルト連合王国：ジャナム魔道帝国の東方に位置する連合国家。銃の技術を持っています。
ロノマクア首長国：大陸南西の海上を治める連合国家です。
北辰皇国：大陸北部に位置する国家。他国との国交はほとんどありません。

種族・民族

ランブルタンブル族：トビラを操る行商種族です。
リジッドフォーク族：巨体を持つ種族。協会に属する者も多いです。
ポーパス族：貝殻のような街に住む種族。協会から脅迫を受けています。
フューリーロア族：第9の世界とともに現れた狩猟種族です。
スクライブ族：洞察力と記憶力に優れた種族。過去の記憶を身体に刻みます。

システム

ミッションとクエスト：ストーリー進行に必須のミッションと、任意で受注できるクエストがあります。
武器：キャラクターごとに装備できる武器の種類が決まっており、自由に武器を選んで戦闘に臨みます。
星の印：星を宿す者のみが使用できる特殊能力。1つの書につき1つの星の印が与えられ、各星の印が一つ一つの魔法や効果に対応します。

あらすじ

辺境のシトロ村で自警団に所属する主人公は、幼馴染たちと共に、東の丘で不思議な遺跡を発見します。そこで見つけた一冊の本が、主人公を反協会の戦いに巻き込んでいきます。

登場人物

多数の個性豊かな登場人物が登場します。主人公とその仲間たち、ひとつの道の協会の指導者ベルフレイド、そしてジャナム魔道帝国やアストラシア王国などの勢力に属する者たちが、複雑に絡み合いながら物語を紡いでいきます。それぞれのキャラクターには詳細な設定があり、彼らの過去や葛藤、そしてそれぞれの信念が描かれています。

幻想水滸伝ティアクライス 星屑の城

コナミネットDXで配信された携帯小説です。ゲーム本編をモチーフに、異なる世界の物語が描かれています。

参考文献

幻想水滸伝ティアクライス 公式キャラクターガイド
幻想水滸伝ティアクライス 公式イラスト&設定資料集

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