広島市信用組合

広島市信用組合の概要

広島市信用組合（ひろしまししんようくみあい）は、広島県広島市中区に本店を置く信用組合で、地域の経済活性化に貢献している金融機関です。通称「シシンヨー」として知られ、多くの市民に親しまれています。日本格付研究所（JCR）から格付けを取得した唯一の信用組合として、質の高いサービスを提供することでも評価されています。営業区域は広島市に加え、2019年以降は広島県全域に拡大しました。

経営理念と特徴

この組合の経営は、株式運用や投資信託、NISAを扱わない「算数の経営」に基づいています。現理事長の山本明弘氏は、顧客とのトラブルを避けるため、保険などのリスク商品を一切取り扱わず、融資一本に特化した経営方針を掲げています。このシンプルかつ明確な経営スタイルは、経営資源の効率的な運用を実現しており、特に不良債権の切り離しに注力しています。

広島市信用組合は、不良債権を残さないためのバルクセール手法を採用しており、これにより営業店と本部の事務コストを大幅に削減しています。また、預貸率90%を目指し、融資の判断は原則3日以内に行うことで迅速な対応を心がけています。

知名度と地域貢献

規模は比較的小さいながらも、「本業特化」や「シンプルな経営」に対する評価は高く、マスコミからも取り上げられています。特に、全国の金融機関の中でも注目を集めており、他の金融機関からの視察も続いています。2011年度からはマツダスタジアムでスポンサードゲームを開催し、地域住民との結びつきを強化しています。また、中小企業白書にも、地域密着型の金融機関の成功事例として紹介されています。

さらに、官民ファンドに3億円の出資を行い、県内の金融機関の中では初の民間出資を実施するなど、地域経済を支えるための取り組みも行っています。

沿革

広島市信用組合は1952年に広島商工会議所で創立総会を開催し、以降、地域の経済活動を支えるために多様な施策を展開してきました。1967年には西条信用組合、1972年には吉田信用組合、そして2001年には広島第一信用組合を合併し、組合の規模を拡大しています。

ATMサービス

同組合のATM・CDサービスでは、広島銀行のキャッシュカードを通じて平日8:45から18:00の時間帯に出金を行う際、手数料が無料となります。また、その時間帯以外は手数料が発生します。さらに、「しんくみ お得ねっと」に提携している他の信用組合のキャッシュカードを使用することで、指定された時間帯の出金時に手数料が不用になります。

そのため、広島市信用組合は地域の金融ニーズに応え、利用者の利便性を向上させるために、さまざまなサービスを展開しています。

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