志々雄真実
志々雄 真実（ししお まこと）
志々雄真実は、和月伸宏の漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-|るろうに剣心_-明治剣客浪漫譚-』に登場する重要なキャラクターであり、特に「京都編」において最大の敵として位置付けられています。彼は主人公である緋村剣心にとって、最も苦戦を強いられた相手の一人とされ、原作者自身が特に気に入っているキャラクターでもあります。志々雄は、自身の悪の美学を具現化する存在として描かれています。
プロフィール
人物像
志々雄は、明治政府の打倒と日本征服を目指して、一大兵団「志々雄一派」の指導者となる野心家です。彼は「弱肉強食」を信念として掲げており、この信念に基づいた冷酷で非情な行動を取ります。彼にとっては、強者のみが生き残る世界が理想であり、弱者はその生存のための糧に過ぎないと信じています。この実力者は、自身の悪行についての自覚を持ちながらも、自らの行動が正義であると信じて疑いません。
幕末期には、長州派の維新志士として活動をしていました。この時期に、剣心と直接の接点は持たなかったものの、剣心から受け継いだ影の人斬り役（暗殺稼業）の役目を果たしていた彼が、剣心と出会うのは新月村でのことです。志々雄は剣心に対し、互角と評される剣術の腕前を持っていましたが、持ち合わせた野心ゆえに周囲から警戒されていました。
外見と戦闘能力
戦闘中、全身を焼かれた彼は包帯姿となり、まるでミイラのようなルックスをしています。この独特の衣装は、片方の肩を脱がせた藍染の着流しに、革手袋と革靴を合わせたものです。戦闘において彼の体温は異常に高く、発汗機能を失った彼の体は常に高熱を帯びています。彼は戦闘時間を15分間と医者から制限されており、この時間を過ぎると体温が上昇し続けて持ちこたえられません。ただし、彼の剣技は壮絶で、周囲の環境にまで影響を与えると言われています。
志々雄の戦法には、相手の技を見切る能力も含まれています。彼は様々な剣技に対して適応し、龍翔閃や牙突零式などの技を容易に防ぎます。彼の発言は粗野ながらも、知的な一面を見せることもしばしばあり、部下たちには理想社会を示すことで熱狂的な支持を受けています。
社会への思索
彼の理想とする社会は、弱肉強食を基盤としたものであり、それが具現化された新月村の惨状は彼の目指す世界観の縮図とも言えます。村は恐怖と飢餓に満ち、死体が散乱する gruesomeな光景が広がっているのです。志々雄は、自らの戦いから得た経験をもとに、新たな秩序を築くことを目指しました。
死とその後
彼の物語は非常に劇的で、剣心との最終決戦では、強烈な一撃と激しい剣技が交錯しました。最終局面では、自身が高熱に包まれながらも戦い続け、最終的には人体発火の現象を起こします。志々雄は、剣心との壮絶な戦闘の後、自らの存在を賭けて散っていきました。
彼の死後も、その存在感は決して薄れることなく、地獄で再び名を上げようと企てる様子が描かれています。彼の思想や行動は、単なる悪役という枠を超えて、作品全体に深みと影響を与える要素となっています。志々雄真実のキャラクターは、悪の存在としても、彼が信じた理想を貫く姿を通して、読者に強い印象を与え続けています。
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