怨み屋本舗

怨み屋本舗シリーズ：復讐の代行業を巡る壮大な物語

栗原正尚氏による漫画『怨み屋本舗』シリーズは、復讐を依頼する顧客のために、金銭と引き換えに復讐の代行を行う謎の美女「怨み屋」を中心に展開する人気作品です。テレビドラマ化もされ、シリーズ累計発行部数は700万部を突破しています。本稿では、『怨み屋本舗』とその続編7作品を網羅的に解説します。

各シリーズの概要

本シリーズは大きく分けて7つのシリーズから構成されています。便宜上、以下のように表記します。

第1部：『怨み屋本舗』
第2部：『怨み屋本舗 巣来間風介』
第3部：『怨み屋本舗REBOOT』
第4部：『怨み屋本舗REVENGE』
第5部：『怨み屋本舗EVIL HEART』
第6部：『怨み屋本舗WORST』
* 第7部：『怨み屋本舗DIABLO』

連載は2000年3月、『ビジネスジャンプ増刊エクストラ』で開始。2001年に『ビジネスジャンプ』（以下BJ）に移行し、2003年にはレギュラー連載となります。2007年8月、BJにて連載終了。単行本は全20巻で発売されました。

2004年から2005年にかけては、『ビジネスジャンプ増刊BJ魂』で沖縄支店を舞台にした番外編『怨み屋支店』が連載されました。単行本では、本編の一部として収録されています。同誌では、十二月田や里奈を主人公とした番外編も掲載されています。

第1部の終了後、2007年9月にはBJで続編『怨み屋本舗 巣来間風介』の連載が開始され、2009年に全6巻で終了。単行本は『怨み屋シリーズ21』として発売されました。

2009年4月にはBJで再び怨み屋本店を舞台にした第3部『怨み屋本舗REBOOT』の連載が始まり、全13巻で終了。その後、2011年11月には『グランドジャンプ』（以下GJ）創刊号で第4部『怨み屋本舗REVENGE』の連載が始まり全11巻、2014年11月にはGJで第5部『怨み屋本舗EVIL HEART』が連載開始され全9巻で終了しました。2017年6月にはGJで第6部『怨み屋本舗WORST』が、2022年8月にはGJで第7部『怨み屋本舗DIABLO』が連載開始されています。

なお、連載誌版と単行本版では、内容に若干の違いがあり、単行本版には追加シーンが加えられています。

ストーリー

物語の中心は、依頼人の恨みを晴らすため、多額の報酬と引き換えに復讐を代行する「怨み屋」です。怨み屋は「あなたの怨み、晴らします。」と書かれた黒い名刺を渡し、依頼を受け付けます。依頼内容は、「社会的抹殺」や「実質的殺害」など様々で、依頼人の怨みの深さや、標的の人物像に合わせ、綿密な計画を立て、復讐を実行していきます。

怨み屋には独自のポリシーがあり、依頼の動機が「怨み」であることを重視しています。逆恨みなどの不当な依頼には、逆に依頼人に報復することもあります。依頼人の動機が妥当であれば、標的が未成年であっても容赦なく復讐を実行することもあります。

物語が進むにつれ、怨み屋は一人ではなく、「怨み屋本舗」という組織を率いていることが明らかになり、各地に支店を持つ組織として描かれています。各支店のメンバーも個性豊かで、それぞれの復讐手段やスタイルを持っています。

登場人物

怨み屋本舗には、個性豊かな登場人物たちが数多く登場します。主人公である怨み屋（宝条栞）をはじめ、情報屋、シュウ、十二月田、里奈など、それぞれが独自の能力と個性を持っており、物語を彩ります。沖縄支店には相果川と夕子、横浜支店には巣来間、荒羽、曽武川などが所属しています。また、怨み屋本舗の敵対組織である「恨み屋商会」や「EVIL HEART」なども登場し、物語に緊張感と深みを与えています。それぞれの登場人物の過去や動機、そして人間関係が複雑に絡み合い、物語をより深く理解することができます。

その他

『怨み屋本舗』はテレビ東京系列で2度ドラマ化され、また、パチンコCR怨み屋本舗も発売されています。パチンコ版では、テレビドラマ版とは異なるアニメーションが制作され、話題を呼びました。

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