愛知北農業協同組合

愛知北農業協同組合は、愛知県内の江南市、犬山市、岩倉市、丹羽郡に属する大口町および扶桑町を主な事業区域とする地域密着型の協同組合です。「JA愛知北」という略称で広く知られており、管轄区域における農業の振興や、組合員および地域住民の生活向上に貢献することを目的として活動しています。

その成り立ちは、1993年（平成5年）10月1日に遡ります。この日、対象となる市町にあった既存の農業協同組合が合併し、現在の「愛知北農業協同組合」が設立されました。これにより、地域内の農業者がより一体となった活動を展開できる体制が整えられました。

組織設立後も、事業の効率化や専門性の向上を目指した再編が進められています。たとえば、2013年（平成25年）4月1日には、燃料供給事業の一つである給油所事業が、県域全体で燃料供給を担う株式会社JAあいちエネルギーへ経営移管されました。また、同じく2013年4月1日には、家庭へのエネルギー供給に関わるLPガス事業が、関連会社であるジェイエイ愛知北共同株式会社に譲渡されるなど、事業の選択と集中が行われています。

JA愛知北は、管轄区域内に複数の拠点を配置し、組合員や地域住民へのきめ細やかなサービス提供に努めています。主要な拠点となる支店は、江南市、犬山市、岩倉市、大口町、扶桑町の各市町に設置されています。江南市には、本店の機能を併せ持つ江南支店に加え、布袋、江南北、草井、宮田の各支店があります。犬山市には、犬山、犬山南部、羽黒、犬山西の各支店。岩倉市には、岩倉、岩倉西の各支店。大口町には大口支店。扶桑町には、扶桑、柏森の各支店がそれぞれ配置されており、これらが金融・共済事業をはじめとする多様なサービス提供の窓口となっています。

農業生産を支えるための施設も充実しています。稲の生育初期に欠かせない育苗を行う育苗センターは、犬山南部、犬山、岩倉の3カ所に設けられています。また、収穫後の米の乾燥や調製を行うライスセンターも、犬山南部、犬山、岩倉にあります。大口町には穀物センターがあり、集荷された農産物の管理が行われています。これらの施設は、地域農業の生産性向上に貢献しています。

さらに、地域で生産された新鮮な農産物を消費者に直接提供する場として、産直センター岩倉店を運営しています。これにより、地元農産物の消費拡大と、地域住民への安全・安心な食の提供に寄与しています。

JA愛知北は、これらの支店や施設網、そしてジェイエイ愛知北共同株式会社などの関連会社との連携を通じて、営農指導、農産物の販売・購買、信用事業（JAバンクとしての預貯金・融資等）、共済事業（万一への備えとしての生命・自動車・家屋等の保障）など、多岐にわたる事業を展開しています。地域農業の持続的な発展と、組合員・地域住民の豊かな暮らしの実現を目指し、様々な活動を行っています。

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