日比野菜緒

日比野菜緒（ひびの なお、1994年11月28日 - ）は、日本の女子プロテニス選手で、愛知県一宮市出身です。LuLuLunに所属しており、WTAツアーでシングルス3勝、ダブルス3勝を挙げています。WTAランキングでは、シングルスで最高56位、ダブルスで最高43位を記録しています。身長は163cmで、右利き、バックハンドは両手打ちというプレースタイルです。

選手としての歩み

日比野選手は、プロテニス選手の沢松奈生子にあやかって「菜緒」と名付けられました。10歳からテニスを始め、中学時代には全国レベルの選手として頭角を現しました。名古屋経済大学高蔵中学校在学中の2009年には、全国中学生テニス選手権大会で単複準優勝を果たしています。

中学3年の時にテニス留学を決意し、オーストラリアのテニスアカデミーで実力を磨きました。帰国後の2011年11月には、全日本ジュニア選抜室内テニス選手権で準優勝を記録。その後、元デビスカップ日本代表監督の竹内映二氏が運営するテニスアカデミーで指導を受けるようになりました。

2012年からは、ジュニア選手ながらITFプロサーキット大会にも挑戦し、同年6月には東京と三重で行われたITF1万ドル大会で、WTAポイントを持たないノーランクから2週連続優勝を果たしました。これにより、同世代の注目選手として脚光を浴びるようになります。さらに、9月の京都1万ドル大会でも単複優勝を記録し、同年11月には全日本テニス選手権に初出場を果たしました。

プロ転向後

2013年4月にプロ転向した日比野選手は、ITFサーキットを中心にプロツアーを転戦。同年8月には、つくば市2万5千ドル大会でプロ転向後初のITFサーキット優勝を飾りました。この年は、ITF2万5千ドル大会で3度ベスト4に進出するなど好成績を収め、WTAシングルスランキングを大幅に上昇させました。また、ダブルスでも大前綾希子選手と組んで高陽市2万5千ドル大会で優勝するなど活躍し、ランキングを大きく上げました。

2015年には、タシュケント・オープンで快進撃を見せ、決勝でドナ・ベキッチ選手に勝利し、WTAツアー初優勝を果たしました。この優勝により、ランキングはトップ100入りを果たし、年間最終ランキングは66位で終えました。

2016年には、ASBクラシックでベスト8入りし、自己最高となる世界ランキング56位を記録。全豪オープンではグランドスラム本戦に初出場しましたが、1回戦でマリア・シャラポワ選手に敗れました。リオデジャネイロオリンピックには、繰り上げで出場を果たし、1回戦で勝利したものの、2回戦で敗退しました。

2017年、マレーシア・オープンでツアー3度目の決勝に進出しましたが、準優勝となりました。また、モンテレイ・オープンではダブルスで優勝を飾っています。全米オープンでは、シングルスでグランドスラム初勝利を挙げました。

2020年の全米オープンでは1回戦で敗退しましたが、ストラスブール国際では準決勝に進出する活躍を見せました。全仏オープンでは、本戦初勝利を挙げるも、2回戦で敗退しました。

2021年、ウィンブルドンでは2回戦まで進みましたが、敗退。東京オリンピックでは、シングルス、ダブルス共に初戦で敗退しました。

2023年、プラハ・オープンでは、予選決勝で敗れるも、ラッキールーザーで本戦出場を果たし、シングルスとダブルスの2冠を達成しました。

プレースタイルと特徴

日比野選手は、積極的なプレースタイルが特徴で、両手打ちのバックハンドから繰り出される力強いストロークが持ち味です。また、粘り強いプレーで相手のミスを誘うなど、試合巧者な一面も持っています。コート上での冷静な判断力と、勝負どころでの集中力が彼女の強さの秘訣と言えるでしょう。

主な成績

WTAツアー シングルス 3勝
WTAツアー ダブルス 3勝
WTAランキング最高位 シングルス56位、ダブルス43位
リオデジャネイロオリンピック出場

今後、日比野選手がどのような活躍を見せてくれるのか、目が離せません。

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