日田市立博物館

日田市立博物館の概要

日田市立博物館は、大分県日田市上城内町に所在する文化施設アオーゼの内に設置されています。この博物館は、地域の自然や歴史について学べる貴重な空間であり、多くの人々に親しまれています。

沿革

この博物館は1960年12月1日に設立され、大分県内では初めての公立博物館となりました。当初は日田市三本松に位置しており、1964年3月には博物館法に基づく認定を受けました。しかし、開館から50年以上が経過し、老朽化や収蔵スペースの不足に直面したため、日田市は2010年度に「日田市立博物館基本構想」を策定しました。
その後、2014年には「日田市複合文化施設整備基本計画」が策定され、博物館エリアに必要な整備が計画されました。

この計画に基づき、日田市立博物館は2016年4月末に一旦閉館し、同年8月5日に新たにアオーゼの3階に移転して再開館しました。移転後は延床面積が従来の2倍から3倍に拡大し、更に新博物館の目標入館者数を7千人と設定していましたが、開館から僅か4ヶ月後にはその数が1万人に達しました。

展示室

博物館内には常設展示室が設けられ、4つの異なる展示ゾーンがあります。これらは以下に分かれており、それぞれのテーマに沿った展示が行われています。

1. 日田のなりたちゾーン: 地質に関する情報が紹介されています。地域の形成過程を理解できる展示が特徴です。
2. 日田の自然と暮らしゾーン: 自然環境や伝統的な民俗について展示されています。地元文化と自然の関係を探求できます。
3. 日田の星空ゾーン: 宇宙に関する展示が行われており、天体観測の楽しさを伝えています。
4. 水辺の生き物ゾーン: 水辺に生息する生物についての情報がまとめられています。生態系の重要性を学べるスペースです。

収蔵資料

日田市立博物館では、様々な研究や教育、展示に使われる多くの資料が収蔵されています。以下はその一部です：

• - 昆虫標本: 11,258点
• - 環境省レッドデータブックに記載の蝶: 27種、総計296点
• - 大分県レッドデータブックに記載の蝶: 17種、総計241点
• - 植物標本: 約8,000点（整理中）
• - 岩石・鉱物・化石標本: 約1,500点（未同定のものも含む）
• - 動物剥製・液浸標本: 23点
• - 貝類・甲殻類標本: 約1,000点

旧博物館の概要

以前の博物館は軽量鉄骨造の2階建てでした。展示室は1階と2階の両方に配置されており、1964年には東側に事務室が増設されました。

• - 敷地面積: 345m²
• - 建物面積: 269m²
• - 展示室面積: 172m²
• - 事務室: 27m²
• - 昆虫標本収蔵庫（2階倉庫）: 4m²
• - 1階倉庫: 7m²
• - その他: 59m²

まとめ

日田市立博物館は地域の貴重な文化と自然を次世代に伝えるための重要な拠点です。訪問者は、多様な展示を通じて学ぶ楽しさや地域の魅力を再発見することができるでしょう。

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