有楽苑

有楽苑（うらくえん）

有楽苑は愛知県犬山市に位置する名古屋鉄道所有の日本庭園で、旧名鉄犬山ホテル跡地に隣接しているのが特徴です。この庭園は1972年に設立され、名古屋鉄道が三井家から国宝の茶室「如庵」を受け継いだことをきっかけに造られました。特に、庭園は堀口捨己という建築家の監修のもと、京都にあった如庵の庭園を忠実に再現しています。

歴史と名称

「有楽苑」という名称は、織田信長の弟である織田有楽斎に由来しています。信長の影響を受けたこの場所は、名古屋鉄道にとっても特別な土地とのことです。庭園は、犬山城の東にあった犬山遊園地の跡地に築かれ、当時の日本の美を形作る要素がたくさん詰まっています。

主な施設

有楽苑には、以下の重要な文化財や施設が点在しています。
1. 如庵：国宝に指定された茶室で、1618年に織田有楽斎が建造しました。現在の場所に移築される前は、神奈川県にあった別邸へ移されていました。

2. 旧正伝院書院：亦も1618年に作られた隠居所で、内部には貴重な襖絵があり、1944年には重要文化財に認定されています。

3. 元庵：初めは大阪にあった茶室を復元したもので、表千家の流派によって名づけられました。

4. 弘庵：1986年に新築された茶室で、苑内で行われる茶会に使われるために建てられました。

5. 岩栖門・含翠門：これらの門は「城山荘」から移築されたもので、岩栖門は17世紀初頭の平唐門です。含翠門については詳細が不明ですが、三井家に関連していることが知られています。

イベントと訪問

有楽苑では、毎月一度特別な内部見学会が開かれています。このイベントでは、通常は見ることができない如庵の内部を見学することができます。また、弘庵では茶のサービスが提供されており、観光客や茶道の愛好者にとって貴重な体験となっています。

交通アクセス

訪れたい方々のために、交通手段も整っています。

• - 電車：名鉄犬山線「犬山遊園駅」から歩いて約8分です。
• - 車：東名・名神高速道路「小牧IC」から約25分、中央自動車道「小牧東IC」からは約20分でアクセスできます。

有楽苑は美しい日本庭園を背景に、歴史的な価値を持つ建物を楽しめる場所です。訪問者は静かな環境の中で日本の文化や美を堪能し、自らの感性を磨くことができるでしょう。

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