有馬嘉男

有馬 嘉男（ありま よしお）

有馬嘉男は、1965年6月25日生まれの日本の放送ジャーナリストであり、現在日本放送協会（NHK）の報道局に所属する記者です。彼はNHKヨーロッパ総局の副総局長としても知られています。主に政治や経済に関する重要な情報を取材してきた経歴を持っています。

人物背景

有馬は山口県で生まれ、曹洞宗の住職の長男として育ちました。彼は山口県立徳山高等学校を卒業後、上智大学で学びました。1990年にNHKに入局し、初めての勤務場所である高松放送局では、四年間にわたり警察や司法に関する取材を担当しました。この経験を経て、社会部への異動を希望したものの叶わず、1994年には報道局経済部に配属されました。

経済部では、兜クラブという新しい案件に取り組み、企業の業績やマクロ経済、バブル経済の崩壊、さらに日本銀行の住専処理や1997年の山一證券の経営破綻などを取材しました。その後、彼は報道局国際部に異動し、1998年からフランクフルトでの支局長として活動を開始します。フランクフルト時代には、EUのユーロ導入や2001年のアメリカ同時多発テロ事件をめぐる経済の動向を取材しました。

重要な業績

5年間のフランクフルト支局勤務を経て、日本に帰国し、再度報道局経済部に復帰します。ここで彼は日銀クラブや電機貿易業界に関連する取材を担当し、経済の動向やリーマンショックなどに関する深い洞察を持つようになります。また、NHKスペシャル「メイド・イン・ジャパン 逆襲のシナリオ」を制作し、日本の製造業の再生に向けたシナリオを考える重要な役割を果たしました。

2017年には報道局の副部長に昇進し、その後、記者主幹にまで昇格しました。2020年10月26日には『ニュースウオッチ9』のキャスターとして、日本学術会議会員の任命問題について菅義偉首相（当時）に厳しく質疑を行いました。この件は、彼が官邸からの圧力を受けたという報道にも発展しました。

2021年2月にNHKが『ニュースウオッチ9』からの退任を発表。同年6月にはNHKヨーロッパ総局副総局長の役職に就任し、パリで3年間勤務することになります。この間に行われたCOP26やOPECプラスなどの重要な国際会議の取材に関わりました。

現在の活動

帰国後の2024年4月6日には、待望の教養ドキュメンタリー番組『新プロジェクトX〜挑戦者たち〜』の総合司会を務めることが決まっており、これに伴い、報道局に復帰します。また、2021年10月からは『マイあさ!』において、隔週で「有馬嘉男のヨーロッパありのまま」というコーナーにも登場しています。彼の活動は、今後もますます多くの視聴者に重要な視点を提供し続けることでしょう。

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