村木真紀

村木 真紀について

村木真紀（むらき まき）は1974年に生まれた日本のLGBT人権活動家であり、社会保険労務士です。戸籍名は木村真紀。彼女は2013年にLGBTや性的少数者の支援を目的として、NPO法人「虹色ダイバーシティ」を立ち上げ、これまでに多くの企業や行政に対し、LGBT施策や職場環境改善に関する講演やコンサルティングを行っています。また、大阪市人権施策推進審議会の委員も務めていました。

来歴

茨城県でトマト農家に生まれた村木は、3人姉妹の長女として成長しました。私立常総学院高等学校には奨学金を得て通い、高校生の頃に自分がレズビアンであることに気づきます。地元では自分が生きていけないと思い、京都大学の総合人間学部に入学しました。この大学では生物学を専攻し、「ダイバーシティ」という言葉を知るきっかけとなりました。在学中、HIVのボランティア団体に参加したり、LGBTの仲間と共にチャリティイベントを開催するなど、積極的に活動をしていました。

1997年に大学を卒業後、大手ビール会社に勤務しましたが、セクシャリティを隠して働くことが次第に重荷となり、退職。その後も家具会社や外資系コンサルティング会社、議員事務所、経理ソフトウェア会社などを転職しながら経験を積みました。特にコンサルティング会社では、数ヶ月間で数多くの企業の決算をまとめる業務を担当し、その経験が後のNPO活動に活かされました。

2003年、大阪での女性同性愛者の勉強会で、政治家の尾辻かな子に出会い、彼女の事務所で働くことになります。2007年には尾辻との同性結婚式を行い、社会的にも注目を集めました。友人の悲劇がきかっけで、2011年に活動を本格化させる決意を固めました。

NPO法人「虹色ダイバーシティ」の設立

LGBTの職場環境に関する調査報告書を基に、村木は人権活動への道を歩み始めます。2013年7月26日、坂田麻智や彼女のパートナーと共に「虹色ダイバーシティ」を設立し、代表に就任。活動の中で、多くの企業に向けた講演やコンサルティングを行い、その活動が評価されて、2015年には「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2016 チェンジメーカー賞」を受賞しました。

村木はまた、2017年にはカナダでの国際会議「Equal Rights Coalition」に参加し、日本の市民団体としてLGBTの権利向上に寄与しました。2022年にはウェディング事業を展開する企業の社外取締役に就任し、さらなる活動を続けています。

プライベートと著書

村木は大学時代に初めてカミングアウトし、パートナーは病院スタッフの女性であり、2007年から同居しています。彼女はLGBTに関連した書籍も執筆しており、『職場のLGBT読本』や『虹色チェンジメーカー』などを出版しています。彼女の活動は、多くの人々に影響を与え、性的少数者の権利向上に貢献し続けています。

村木真紀の活動は、多様性を尊重する社会の実現を目指しており、彼女の努力によってLGBTコミュニティの理解が深まっています。

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