東京交通会館

東京交通会館の歴史と機能

東京交通会館（とうきょうこうつうかいかん）は、東京都千代田区有楽町二丁目に位置する複合商業施設。ここでは、東京交通会館ビルディングおよびその運営法人について詳述します。この施設は、地下鉄有楽町駅とも直結しており、飲食、物販、サービスなど多彩な業態が揃っています。

概要

1964年に開催された東京オリンピックを控え、有楽町周辺は目覚ましい都市整備が進められました。しかし、駅前には老朽化した東京都交通局の建物や、戦後の闇市から発展した「すしや横丁」といった木造店舗が残っており、都市景観から見て好ましくない状況が続いていました。そこで、地区の整理と再開発が決定されたのです。

その後、1960年頃には東海道新幹線の東京駅への乗り入れが決まり、これに伴い有楽町駅東側の土地が公共事業用に買収されました。これを受けて、三菱地所と東京都は共同で新たなビルの建設に踏み切り、1963年に東京交通会館が設立されました。

建物は1965年に完成し、地下4階、地上15階の規模を誇ります。延床面積はおよそ19,706坪に上り、そのうち5,205坪は交通局の所有となりました。1991年には東京都庁舎が新宿に移転したため、交通局も別の場所に移転しました。

施設構成

東京交通会館は地下1階から3階までを商業エリアとしており、飲食店や物販店、サービス業が集まっています。特に地下1階では有楽町イトシアと東京メトロ有楽町線に直結しており、便利なアクセスを提供しています。また、2階には東京都旅券課の旅券発給窓口も設置されています。

3階には「有楽町コリーヌ」という屋上庭園があり、ここからは東海道新幹線の通過する様子を間近に見ることができ、多くの写真愛好家にとって人気のスポットです。

銀座スカイラウンジ

特に目を引くのは、最上階に設置された回転レストラン「銀座スカイラウンジ」です。このレストランは、東京會舘が運営し、回転しながら美しい東京の景観を楽しむことができるため、オープンから長年にわたって多くの人々に親しまれてきました。しかし、近年は高層ビルが増えてきており、回転レストランの人気も低下。2020年12月にはその営業を終了し、2021年には新たに回転しない形式のレストランとして再オープンしました。

企業としての東京交通会館

東京交通会館は1963年に設立され、三菱地所と東京都が出資している企業です。設立当初から、ビルの管理や運営を行っています。現在は東京交通会館ビルディングに加え、有楽町イトシアなども手掛け、多岐にわたる事業を展開中です。

まとめ

東京交通会館は、単なるショッピングや飲食の場を超え、交通の要所である有楽町の未来を形作るための重要な役割を果たしてきました。施設の多機能性と、歴史的な背景を持つこの場所は、今後も東京都心の一大拠点としての役割を果たしていくことでしょう。

もう一度検索