松山市考古館

松山市考古館の概要

松山市考古館（まつやましこうこかん）は、愛媛県松山市に位置する考古学をテーマにした博物館です。この館は1989年10月31日に開館し、松山市立埋蔵文化財センターが出土品を展示するための施設として設立されました。現在、この博物館は公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団によって運営されています。

施設の特徴

考古館の常設展示室では、観覧者が「見る」「聞く」「触れる」「考える」をコンセプトにした多様な展示を体験できます。ここでは松山平野から出土した8,200点以上の考古資料が展示されています。これにより、訪れる人々は地域の歴史や文化を身近に感じながら学ぶことができます。

松山市立埋蔵文化財センター

このセンターは2つのフロアで構成されています。

• - 1階:

- エントランスホール
- 常設展示室
- 特別展示室
- 管理事務室や学芸研究室
- 鉄器・木器処理室、整理室、洗浄室など

• - 2階:

- 講堂（視聴覚室）
- 調査研究室やスタジオ
- 写真管理室、図面資料室、収蔵庫、書庫

館全体の敷地面積は5,441平方メートルで、建築面積は1,708平方メートルに及び、総工費は約10億2,300万円です。

松山市文化財情報館

同館の1階には公開準備室、歴史学習室、エントランスホール、事務所、整理室などが設けられています。2階には収蔵庫があります。こちらの敷地面積は9,142.36平方メートル、建築面積は437.42平方メートルで、総工費は約1億5,281万円となっています。

屋外展示

また、屋外では、市内の古照遺跡から出土した部材を基に復元された高床建物の展示も行われています。これは地域の文化を実際に見ることができる貴重な機会です。

文化財の重要性

松山市考古館は、国の重要文化財に指定されている愛媛県朝日谷二号墳出土品や、愛媛県指定有形文化財の大型器台・釜ノ口遺跡出土品など、歴史的に価値のある資料を取り扱っています。

出前講座の取り組み

当館では、2001年から出前講座を実施しており、学校や公民館に出向いて地域の歴史を教えてます。2015年までの時点で、講座の実施件数は千件を超え、受講者数は59,500人を超えました。文部科学省の広報誌でも、日本で最も多くの出前講座を実施する施設として取り上げられました。

出前講座が開始された背景には、小学校の教員から「松山市の歴史をまとめたビデオはないか」との依頼があり、教材の貸し出しだけでは学びが深まらないと考えて生まれたアイデアがあります。講座の大部分は小学校で行われ、中学校や公民館、児童クラブなどでも実施されています。このような取り組みの一環として、訪問の機会が減少している地域の学校に対して、出前講座のチラシをあらかじめ配布しています。

結論

松山市考古館は地域の豊かな歴史や文化を学ぶことができる重要な施設です。考古学に興味がある人々にとって、訪れた際には多くの発見があることでしょう。

もう一度検索