松本ハイランド農業協同組合

JA松本ハイランド農業協同組合の概要

JA松本ハイランド農業協同組合は、長野県松本市に本店を置く、地域に密着した農業協同組合です。長い歴史の中で、数々の農協の合併を経て現在の規模に成長しました。その歴史は、地域の農業発展と住民生活向上に貢献してきた証です。

成長の歴史：合併と発展

JA松本ハイランドは、1992年、松本平農協、波田町農協、山形村農協の合併によって誕生しました。その後も、2000年には川手農協、四賀村農協、筑北農協と、2004年には信濃朝日農協と合併し、規模を拡大しました。2020年には、松本市農協、塩尻市農協と合併し、現在の体制が確立しました。この一連の合併は、農業の効率化と地域経済の活性化を目的として行われ、JA松本ハイランドの成長を支える大きな力となりました。

組合員と事業規模

JA松本ハイランドは、多くの組合員によって支えられています。令和3年4月末現在、正組合員数は25,135人、准組合員数は15,503人にのぼります。これは、JA松本ハイランドが地域社会において重要な存在であることを示しています。貯金残高は、令和3年4月末現在で3,870億6,000万円に達しており、その経済規模の大きさがわかります。

多様なサービス提供

JA松本ハイランドは、農業協同組合としての役割にとどまらず、地域住民にとってなくてはならない存在として、幅広いサービスを提供しています。主な事業としては、農業資材の供給、農産物の販売、金融業務（貯金、融資、共済）などがあげられます。

特に近年は、農産物直売所「ファーマーズガーデン」シリーズや「新鮮市場ききょう」、「畑の彩館きろろ」などを展開し、地域で生産された新鮮な農産物を消費者に届ける取り組みを強化しています。これらの直売所は、生産者と消費者を直接つなぎ、地域経済の活性化にも貢献しています。

また、地域交流センターの設置も特徴的です。これらのセンターは、貯金・共済・販売・購買業務は行いませんが、地域住民の交流の場として機能し、地域社会の活性化に貢献しています。

店舗統廃合と組織改革

効率的な運営体制を構築するため、JA松本ハイランドは2014年に大規模な店舗統廃合を実施しました。これにより、重複する店舗を統合したり、一部の店舗を地域交流センターなどに業態変更したりすることで、組織の効率化とサービスの向上を目指しました。2016年には、新築移転を行い、近代的な本所を整備しました。

役員体制

JA松本ハイランドの運営は、会長、代表理事組合長、代表理事専務理事、常務理事、監事などによって構成される役員体制で行われています。これらの役員は、組合員の利益を最優先し、組合の運営に責任を持つ重要な役割を担っています。2021年には、代表理事組合長が交代し、新たな体制へと移行しました。

今後の展望

JA松本ハイランドは、今後も地域農業の振興と地域社会の発展に貢献するため、様々な取り組みを進めていくことでしょう。少子高齢化や農業を取り巻く環境の変化に対応しながら、持続可能な農業と地域社会の実現を目指していくことが期待されます。

参考文献

JA松本ハイランド広報誌 「夢あわせ」 2014年4月号 Vol.261
JA松本ハイランド広報誌 「夢あわせ」 2014年6月号 Vol.263
* JA松本ハイランド広報誌 「夢あわせ」 2021年5月号

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