松田清

松田清（まつだ きよし）の生涯

松田清は1930年に東京で生まれ、2007年に大阪で亡くなるまでの間に、プロ野球選手、コーチ、そして解説者として多彩なキャリアを築きました。彼の野球人生は、1949年に読売ジャイアンツに入団したことから始まりました。

プロ入りと初期の活躍

東京・渋谷区の初台出身の松田は、中野高校在学中にジャイアンツにテスト生として選ばれました。しかし、肩の故障の影響で一塁手としてのスタートを余儀なくされました。そんな中、1950年夏の東北・北海道遠征で、リリーフ登板を志願し見事に好投。この活躍が認められ、秋には一軍に昇格し、初勝利を挙げることになります。

1951年の連勝

松田は3年目の1951年に本領を発揮し始めます。特に、この年は彼の実力が顕著に表れ、5月23日の広島戦で5勝目を挙げ、続けて連勝街道に突入。最終的にはセ・リーグ記録となる19連勝を達成しました。この連勝の背後には、家族を養うために夢中で投げ続けたという背景があります。彼はこの年、最優秀防御率や新人王のタイトルを獲得し、プロ野球界でその名を馳せることになります。

記録と成績

1952年には、国鉄戦での勝利により、当時のプロ野球記録となる20連勝を達成しました。この記録は長きにわたり破られることなく、2013年に楽天の田中将大によって更新されるまで、セ・リーグの記録として残りました。しかし、1953年以降は登板試合数が減少し、松田は成績の波に悩む時期を迎えました。

移籍後の活躍

1956年には国鉄に移籍し、その後外[[野手]]へと転向しました。移籍後は準レギュラーとして、毎年100試合以上に出場し、特に古巣の巨人戦では強打を見せました。1961年に現役を引退した後は、関西テレビで解説者を務め、さらには南海ホークスでコーチやスコアラーとして後進の指導に力を注ぎました。彼の教えを受けた選手たちは、実力をつけていくことができました。

指導者としての松田

松田は、教え子に対して厳しいが愛情深い指導を行い、その言葉は未だに多くの選手に影響を与えています。特に、投手としてのマウンド捌きや、精神的な面においても非常に配慮した指導を行ったことが評価されています。野村克也監督の解任後はコーチを辞め、スコアラーへ転身しましたが、若手選手に対して「ハングリー野球」の精神を示すために自ら走る姿も見られました。

晩年と遺産

1985年には「松田野球塾」を開設し、多くのプロ野球選手を育成しました。中には杉本正志や広政秀之など、名選手たちが誕生しています。松田清は2007年2月、大阪府羽曳野市で虚血性心疾患により亡くなり、その78年の人生を閉じました。彼の功績は、選手としての記録のみならず、指導者としての影響にも見られ、野球界において多くの人々の記憶に残り続けています。

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