板谷波山記念館

板谷波山記念館は、茨城県筑西市に位置する陶芸家・板谷波山の業績を顕彰する博物館です。板谷波山は、陶芸家として初めて文化勲章を受章した人物であり、その功績を後世に伝えるため、生家跡に記念館が建設されました。周辺は板谷波山記念公園として整備され、市民の憩いの場ともなっています。

施設概要

展示館: 波山の作品、遺品、文化勲章など、波山ゆかりの品々が展示されています。波山の陶芸作品はもちろん、その人となりや芸術に対する情熱を感じ取れる貴重な資料が公開されています。
生家: 江戸時代中期の建造物である木造瓦平屋建ての住宅です。1965年（昭和40年）に茨城県指定文化財（史跡）に指定されており、当時の面影を今に伝えています。波山が幼少期を過ごした場所であり、その原点を知る上で重要な場所と言えるでしょう。
工房: 東京・田端にあった工房を移築したものです。波山の同僚であった平野耕輔が設計した三方焚口倒焔式丸窯や、波山が愛用した道具類が展示されています。実際の制作現場を再現することで、波山の陶芸に対するこだわりや技術の高さを垣井間見ることができます。
記念公園: 波山の像（吉田三郎作）が設置されています。四季折々の自然に囲まれた公園内を散策しながら、波山の功績を偲ぶことができます。

沿革

1963年（昭和38年） - 波山の意志により、生家と土地が財団法人波山先生記念会に寄贈されました。
1980年（昭和55年） - 生家跡に記念館が開館。波山の17回忌を期に、田端にあった工房が生家の庭に移設されました。
1995年（平成7年）4月 - 付近が板谷波山記念公園として整備され、新装開館しました。

利用情報

入場料: 200円（10名以上の団体は150円）。しもだて美術館との共通券は300円。高校生以下は無料です。
休館日: 月曜日（祝日の場合は翌日）、年末年始（12月28日 - 1月4日）

アクセス

東日本旅客鉄道（JR）・真岡鐵道・関東鉄道下館駅より徒歩約10分（約800メートル）
* 常磐自動車道 谷和原インターチェンジより国道294号・50号経由、約40キロメートル。

板谷波山記念館は、波山の作品を鑑賞するだけでなく、その生涯や人物像に触れることができる貴重な場所です。陶芸ファンはもちろん、歴史や文化に興味のある方にもおすすめのスポットと言えるでしょう。周辺の板谷波山記念公園と合わせて、ゆっくりと時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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