桃源郷エイリアン

serial TV drama、事実上のラストシングル「桃源郷エイリアン」

2011年6月15日、Sony Recordsよりserial TV dramaのシングル「桃源郷エイリアン」が発売されました。これは、2012年3月解散を控えたバンドにとって、事実上のラストシングルとなりました。前作から約3ヶ月ぶりのリリースで、バンド最大のヒット作として記憶されています。

キャッチコピーは「和製ロックンロール」。その名の通り、楽曲は力強いロックサウンドの中に、日本の伝統的な要素を感じさせる、独特の雰囲気を持っています。

アニメ『銀魂’』とのコラボレーション

「桃源郷エイリアン」は、テレビ東京系アニメ『銀魂’』のオープニングテーマに起用されました。これは、ミニアルバム『マストバイ』収録の「コピペ」以来のアニメタイアップとなり、バンドにとって大きな転機となりました。特に、ギターの新井さんは熱心な『銀魂』ファンとして知られており、メンバーの中でも最も『銀魂』に造詣が深かったと言われています。

楽曲の制作背景

楽曲は、『銀魂』の世界観を反映して「和」を意識して制作されました。タイトルの「桃源郷エイリアン」は、ボーカルの鴇崎さんの発案によるもので、ゲーム『平安京エイリアン』をもじったものとなっています。このタイトルには、現代社会における異物感や、どこか懐かしさを感じさせる、独特のアンバランスさが表現されていると言えるでしょう。

多彩なリリース形態

シングルは初回生産限定盤と通常盤の2形態で発売されました。初回生産限定盤には、前作「愛が止まらない-Turn It Into Love-」のプロモーションビデオを収録したDVDが付属。また、ジャケットに書かれた表題曲のタイトルの色が、初回盤はピンク、通常盤は緑と、それぞれ異なるデザインとなっています。さらに、どちらの形態にも『銀魂』の描き下ろしスーパークリアアナザージャケットが付属しており、初回盤には「万事屋Ver.」（坂田銀時、志村新八、神楽）、通常盤には「真選組Ver.」（土方十四郎、近藤勲、沖田総悟）がそれぞれ収録されています。これらのジャケットは、アニメファンにも大きな魅力となっています。

ミュージックビデオ撮影とプロモーション

ミュージックビデオは、公式サイトでエキストラを募集し、2011年4月20日に東京都大田区にて撮影されました。このミュージックビデオは、後にアルバム『パワースポット』の初回生産限定盤付属のDVDにも収録されています。また、シングル発売を記念して、発売2日前の6月13日には『ニコニコ生放送』に初出演し、トークとライブパフォーマンスを行いました。これは、ファンとの交流を深めるための貴重な機会となりました。

結び

「桃源郷エイリアン」は、serial TV dramaの代表曲の一つとして、多くのリスナーの心に刻まれています。アニメタイアップによる知名度向上、そしてバンド解散前のリリースという、様々な要素が絡み合った、まさに集大成的シングルと言えるでしょう。その力強いサウンドと、独特の世界観は、今なお多くのファンを魅了し続けています。

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