横浜市中央卸売市場

横浜市中央卸売市場は、神奈川県横浜市が運営する、市民の食生活を支える重要な拠点です。その歴史は古く、1931年（昭和6年）に神奈川区に開設された本場が始まりです。これは、日本国内で3番目に開設された中央卸売市場でした。その後、1973年（昭和48年）には、市内2番目となる中央卸売市場として金沢区に南部市場が開場しました。

これにより、当初からあった市場は「本場」と呼ばれるようになり、横浜市には2つの中央卸売市場が存在することになりました。しかし、2010年（平成22年）に発表された統合・再編計画により、2015年（平成27年）3月末には南部市場が廃止され、本場に統合されました。

現在、横浜市の中央卸売市場は、本場と鶴見区にある食肉市場の2箇所体制となっています。食肉市場は1959年（昭和34年）に開設され、生鮮食料品だけでなく、食肉の安定供給にも貢献しています。

2010年（平成22年）度の取扱高は2086億1554万5730円に達しており、横浜市民の食生活に欠かせない存在であることがわかります。また、毎年10月には本場で「横浜市場まつり」が開催され、市民に親しまれています。

統合・再編計画の詳細

2010年（平成22年）に発表された再編計画は、南部市場を2014年（平成26年）度までに中央卸売市場としては廃止し、本場に統合するというものでした。その目的は、本場に機能を集中させることで、横浜市における中央卸売市場としての機能を強化することでした。

南部市場は、市場としての役割を終えた後、加工・配送・流通など、本場を補完する役割を担うことになりました。この再編計画は、施設の老朽化や市場を取り巻く環境の変化に対応するためのものでした。

2013年（平成25年）2月に公表された進捗状況によると、2014年（平成26年）度末には計画通り南部市場は中央卸売市場としての役割を終え、本場との統合に伴う施設整備も一部完了しました。ただし、低温管理が必要な水産物関連施設については、計画よりも1年程度遅れて2015年（平成27年）度中に一部エリアで供用を開始、2016年（平成28年）度に全体の整備を完了し、本格的に供用を開始することとなりました。

この計画に基づき、南部市場は2015年（平成27年）3月末で廃止され、横浜市の中央卸売市場は本場と食肉市場の2箇所体制となりました。

各市場の所在地

本場: 神奈川県横浜市神奈川区山内町1-1
食肉市場: 神奈川県横浜市鶴見区大黒町3-53
（廃止）南部市場: 神奈川県横浜市金沢区鳥浜町1-1

関連情報

横浜総合卸センター

外部リンク

横浜市中央卸売市場（横浜市経済局）
横浜市中央卸売市場（本場・南部市場）の再編・機能強化（横浜市経済局）
横浜市中央卸売市場関連事業者協同組合
横浜市中央卸売市場食肉市場


横浜市中央卸売市場は、常に変化する社会のニーズに対応しながら、市民の食生活を支える重要な役割を担っています。これからも、安全・安心な食料品の安定供給を通じて、市民の生活を豊かにしていくことが期待されます。

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