武藤カズキ

人物

武藤カズキは、和月伸宏原作の漫画『武装錬金』の主人公。私立銀成学園高校に通う17歳の男子生徒です。12月1日生まれのO型で、身長170cm、体重59kg。ツンツン頭が特徴的な熱血漢で、正義感が強く、情に厚い性格です。嘘や弱い者いじめを嫌い、明るく朗らかな性格で周囲から好かれています。

しかし、いわゆる「天然ボケ」な一面もあり、後先を考えずに行動することがあります。そのため、周囲を呆れさせたり、ツッコミを受けることもしばしば。それでもクラスではムードメーカー的な存在として、みんなから愛されています。学級委員を務めるなど、周囲からの信頼も厚いです。

青汁が好物で、「〇〇の達人」を自称するほど数々の特技を持つと言いますが、その実力は少々疑わしい部分も。似顔絵では、独特なジョジョ風のタッチで描くため、周囲を驚かせます。お人好しな性格で、パピヨンからは「偽善者」と言われるほど、誰かを守るために自分を投げ出す勇猛果敢さを持っています。たとえ敵であっても情けをかけ、時には命を懸けて救おうとします。

ごく普通の高校生だったカズキは、ある夜、ホムンクルス・巳田から少女・津村斗貴子を庇って命を落とします。しかし、斗貴子から譲り受けた核鉄を心臓の代わりにして蘇生。その後、斗貴子と再会し、妹や仲間を守るために戦士見習いとなります。

見習い錬金戦士としてキャプテンブラボーに教えを受け、才能を開花させながらLXEと戦います。しかし、心臓の代わりである核鉄が黒い核鉄だったため、「ヴィクター」と呼ばれる第三の存在に覚醒。覚醒直後は暴走しますが、斗貴子の呼びかけで心を取り戻します。その後、人類の敵として命を狙われることになりますが、最終的には仲間たちの助けもあり人間に戻ることができました。最終決戦では、パピヨンとの決着をつけ、斗貴子と恋人同士になり、平穏な日常に戻ることができました。

武装錬金

カズキの武装錬金は「サンライトハート」。突撃槍（ランス）の形状で、LXX (70) = III (3) /アナザータイプXLIV (44)というシリアルナンバーを持っています。闘争本能に応じて飾り布がエネルギー化し、そのエネルギー量は使用者の闘争本能の昂ぶりに比例します。エネルギーの色は山吹色で、武装錬金の名前もこれに由来します。

サンライトハートはカズキの心臓を兼ねているため、ダメージはカズキの生命に直接影響します。また、完全破壊や長期間の離別はカズキの死を意味します。外側のアーマー部と内部の芯部分は分離可能で、芯部分だけでも武器として使用できます。

元となる核鉄は黒い核鉄を封印するためのダミーで、本物はDr.バタフライが所持していました。アナザータイプは斗貴子の核鉄を発動させたもので、従来より小型で細部が異なっています。この時カズキは自身の核鉄とダブルで発動させているため、二刀流のように見えます。

デザインはデザイナー・神宮司訓之によるもので、モチーフは龍とゲッターロボ。作者が槍を選んだのは、映画『ロック・ユー!』の影響です。

サンライトハート改（プラス）

ヴィクター化したカズキの影響で形状と特性が変化したサンライトハート。小型化し取り回しやすくなり、槍先を分解してサイズを自在に変化させることが可能になりました。また、エネルギーは創造者の生命エネルギーそのものであり、ヴィクター時は周りの生命エネルギーを取り込んで使用できます。その出力は、カズキがヴィクターと共に月まで飛べるほど絶大です。

旧サンライトハートと同様に刀身と柄が分離可能で、石突（槍の尻の部分）からもエネルギー放出が可能です。ちなみに、武装錬金の完全破壊や長時間の離別はカズキに死をもたらしますが、石突のみの状態でも生存は可能です。

アニメ版では、エネルギーの斬撃を飛ばす能力を備えています。文庫版で描き下ろされた「アフターアフター」では、カズキのヴィクター化が完全に収束し、サンライトハート改も元のサンライトハートに戻っています。

その他

カズキは、人気投票で2位を獲得するほど高い人気を誇っています。また、『アフター』では、パピヨンの監修によってロッテリやのマスコットフィギュア「ライバル・偽善くん」としてフィギュア化されています。

武藤カズキ