浜名湖のり

浜名湖のりは、およそ1820年頃から浜名湖で養殖されている歴史ある海苔です。現存する日本最古の海苔養殖場として知られ、その独特な風味と品質で地域の人々に愛されてきました。

特徴

香り: 浜名湖のりの最大の特徴は、豊かな磯の香りです。口にした瞬間に広がる香りは、他の海苔では味わえない格別なものです。
色: 深い緑色も浜名湖のりならではの特徴です。鮮やかな緑色は、見た目にも食欲をそそります。
* 舌触り: 学術名「ヒロハノヒトエグサ」が示すように、幅広の繊維が滑らかな舌触りを生み出します。一層の細胞からなる海苔は、透き通るような薄さで、柔らかく、とろけるような口当たりが特徴です。

食べ方

一般的には板海苔として加工されますが、地元・遠州地方（静岡県西部）では、生海苔のまま味噌汁に浮かべて風味を楽しんだり、三杯酢で和えてさっぱりといただくこともあります。また、県内の食品メーカーからは、浜名湖のりを使った佃煮も販売されており、手軽にその風味を味わうことができます。

ブランド化への取り組み

浜名湖のりのブランド価値を高めるため、2009年4月には「浜名湖のりブランド推進協議会」が発足しました。現在では、遠州食品加工業協同組合の一事業として、浜名漁業協同組合と共同で、浜名湖のりの色、香り、舌触りといった優れた特性を活かし、世界に誇れる素材としてのブランド確立を目指して様々な活動を展開しています。

ギネス世界記録

2011年には、浜名湖のりブランド推進協議会（現：遠州食品加工業協同組合）が、「100夢プロジェクト」の一環として、板海苔の普及促進を目的に、浜名湖のりを使用した「11.5メートル四方の巨大な二次元コード」を作成し、見事ギネス世界記録に認定されました。この取り組みは、浜名湖のりの認知度向上に大きく貢献しました。

浜名湖のりは、その豊かな風味と歴史、そして地域をあげてのブランド化への取り組みによって、これからも多くの人々に愛され続けるでしょう。

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