淡島ホテル

淡島ホテル：歴史と再建の軌跡

淡島ホテルは、静岡県沼津市の沖合に浮かぶ無人島、淡島に位置する高級リゾートホテルです。ホテルへは、沼津市街地から連絡船でアクセスします。

開業と変遷

1991年、東京相和銀行の経営者であった長田庄一によって、会員制リゾートホテルとして開業しました。当初は銀行のVIP接待用として、ロビーにはゴーギャンなどの絵画が飾られるなど、豪華な施設を誇っていました。全60室がスイートルームであり、ジャック・シラク元フランス大統領も訪れたことがあるという、格式高いホテルでした。

その後、2018年に株式会社オーロラに買収され、同社子会社のグッドリゾート株式会社に運営が移管、「グッドリゾート淡島ホテル」に改称されました。2020年には、グッドリゾートがアメリカのホテルチェーン、ウィンダムホテル&リゾーツとフランチャイズ契約を締結し、「ウィンダムグランド淡島」へと名称を変更しました。

しかし、2021年11月には再び「淡島ホテル」に名称を戻し、その直後から臨時休館に入りました。これは、親会社であるオーロラによる不祥事が影響し、運営が事実上破綻したためでした。

破綻と再建

運営破綻後、従業員全員が自主退職し、元従業員が設立した新会社「株式会社フェニックス」が経営再建を目指すことになりました。2021年12月には、静岡地方裁判所沼津支部が破産手続きに伴うホテルの引き渡し強制執行を行い、ホテルは破産管財人の管理下へと移行しました。

その後、フェニックスが業務委託契約を結び、営業再開に向けた調整を進め、同年12月末から2022年1月にかけて、期間限定で営業を再開しました。これは、臨時休館によって宿泊をキャンセルせざるを得なかった宿泊客を対象としたものでした。

2022年2月には、約3か月ぶりに営業を再開し、営業日数や宿泊人数を限定しながらも、本格的な稼働に向けて動き出しました。

新たな展開

2024年4月には、香港の企業グループであるSiS International Holdings Limitedが破産管財人から淡島ホテルを取得しました。同年7月には、株式会社フェニックスの株式も取得し、資産・運営の全てをグループ化しました。これにより、淡島ホテルは新たな経営体制の下で、さらなる発展を目指すことになります。

株式会社AWH（旧・株式会社淡島ホテル）について

株式会社AWHは、かつて淡島ホテルを管理・経営していた会社です。バブル崩壊後、経営は苦境に立たされ、1999年には創業者が経営する東京相和銀行が破綻しました。その後も長田一族によってホテル経営は維持されていましたが、2018年に株式会社オーロラに全株式が譲渡されました。

2019年には破産手続きが開始され、その過程で不正な財産処分が行われたとして、2021年にはオーロラの一部経営陣らが破産法違反の疑いで逮捕される事態となりました。

まとめ

淡島ホテルは、その開業から現在に至るまで、数々の困難を乗り越えてきました。運営会社の変遷、名称変更、破産、そして新たな経営体制への移行。これらの出来事を経て、淡島ホテルはこれからも多くの人々に愛されるリゾートホテルとして、その歴史を刻んでいくことでしょう。

関連項目

あわしまマリンパーク
ラブライブ!サンシャイン!!

外部リンク

公式サイト
淡島ホテル - ウェイバックマシン（2019年12月16日アーカイブ分）

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