渡嘉敷来夢

渡嘉敷来夢について

渡嘉敷来夢（とかしき らむ）は1991年6月11日生まれの女子バスケットボール選手で、埼玉県出身です。彼女は193cmの身長を誇り、ポジションはセンターフォワードです。愛称は「ラム」、コートネームは「タク」と呼ばれています。

幼少期と学業

渡嘉敷は東京都北区赤羽で生まれ、埼玉県春日部で育ちました。幼い頃から運動神経に恵まれており、宮川小学校では陸上競技に励み、第6学年で全国の走高跳の大会で優勝を果たしました。春日部市立豊春中学校に進学し、バスケットボールに転向しましたが、部員不足のため春日部東中学校に転校。中学3年生のときには全国大会でベスト8に進出しました。

その後、2007年4月に桜花学園高等学校に進学し、バスケットボール部で主力選手として活躍。高校在学中にインターハイとウィンターカップで3連覇を達成し、ウィンターカップでは2年連続でベスト5に選出されるなど、その才能を知らしめました。

プロキャリアのスタート

2010年にJX日鉱日石エネルギー（後のENEOS）に入社し、バスケットボール部「JXサンフラワーズ」でのプロ選手としてのキャリアが始まります。彼女はルーキーシーズンから主力選手として活躍。Wリーグの2010-11シーズンでは、28試合に出場し、平均13.9得点、8.7リバウンドを記録し、リーグトップの2.25本のブロックショットを達成しました。この活躍により彼女はルーキーオブザイヤーだけでなく、レギュラーシーズンMVPを同時に受賞するという偉業を成し遂げました。

しかし、2011-12シーズンは負傷により出場が限られてしまいました。その後、2012-13シーズンからは復帰し、リーグトップのフィールドゴール成功率やリバウンド、ブロックショットを記録しました。また、プレーオフファイナルでは平均25.75得点、17リバウンドをマークし、MVPに選出されました。

以降も複数のシーズンでリーグトップの成績を収め、数多くのMVPやベスト5の称号を獲得し続けました。2019-20シーズンまでの間に、連続シーズンMVPの受賞歴を持っています。2023-24シーズンにはENEOSサンフラワーズからの退団を発表し、2024-25シーズンからはアイシンウィングスでプレーすることが決定しました。

WNBAでの挑戦

2015年、渡嘉敷はアメリカのWNBA、シアトル・ストームと契約を結びました。日本人選手としては3人目の挑戦者であり、シーズンでは8.2得点、3.3リバウンドを記録し、オールルーキーチームに選出されました。次のシーズンでは出場時間が減少し、2年目には8.2得点をマークしました。しかし、3年目にはキャリアハイの33試合に出場し、徐々に成長を遂げていきました。

日本代表としての活躍

渡嘉敷は高校2年生の2008年に、16歳という若さで日本代表候補に選出されました。その後も日本代表として多くの国際大会に参加し、2013年のアジア選手権で金メダルに貢献しました。この大会ではMVPとベスト5にも選出されています。彼女は2014年の世界選手権、2016年のリオデジャネイロオリンピック、2019年のアジアカップでの優勝など、日本バスケットボール界の重要な一員として活躍してきました。特に2021年の東京オリンピックには出場できなかったものの、その後の合宿にも参加し、代表復帰を目指しています。

人物と趣味

渡嘉敷は沖縄の米兵の孫であり、父が日本人とのハーフです。身長が186cmの父から影響を受けており、高校入学時には170cmだったのが卒業時には185cmに成長したと述べています。食べ物では寿司が好きで、特に貝類を好む一方で、焼き魚や煮魚が苦手とのこと。また、小学校のころにはアイドルグループの元メンバーと同じチームで野球をしていたこともある彼女の多彩な人生は、彼女の人間性や才能をさらに際立たせています。

渡嘉敷来夢は、これからも日本のバスケットボール界で輝き続けることでしょう。

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