滑川市立図書館

滑川市立図書館：地域と共に歩む知の拠点

滑川市立図書館は、富山県滑川市に位置する、地域住民にとってかけがえのない存在である公共図書館です。その歴史は古く、1900年、滑川町で富山県内でも最初の図書館の一つとして誕生しました。当初は小学校の一室を間借りするなど、困難な状況の中でのスタートでしたが、地域住民の強い学習意欲を背景に、徐々にその規模を拡大させていきました。

創立からしばらくの間は、場所を転々とする状況が続きました。町役場の階上、寺家小学校、さらには私邸の一部などを利用しながら、図書館としての活動を継続。この間、1916年にはキリスト教宣教師から貴重な図書と寄付金が贈られるなど、地域内外からの支援も受けていました。

戦後、1948年には滑川市立寺家小学校の一室を借りて正式に開館。その後も、滑川会館や市民会館など、幾度かの移転を経て、1979年には滑川市文化センター内に滑川市立博物館と併設される形で、現在の図書館の礎となる施設が誕生しました。

2001年には博物館が移転したことをきっかけに、図書館単独施設として改修工事が行われ、現在の姿となりました。2003年には図書館業務の電算化が実現し、インターネットによる蔵書検索などが可能となり、利用者の利便性も向上しました。2016年にはさらに改修工事が行われ、2階には喫茶コーナーとテラスが設置され、より快適な読書空間が提供されるようになりました。

現在、滑川市立図書館は、約14万3千点（開架約7万5千点）の蔵書を誇り、地域住民の学習・文化活動の中心的役割を担っています。児童向けの図書も充実しており、子どもたちの読書環境の整備にも力を入れています。滑川市には、本館の他に、滑川市民交流プラザ2階に滑川市立こども図書館も設置されており、幅広い年齢層の住民が利用しやすい体制が整えられています。

滑川市立図書館は、単なる蔵書施設ではなく、地域社会に貢献する重要な文化施設です。創立から100年以上、時代とともに変化しながらも、地域住民に寄り添い、知の拠点として発展を続けてきました。これからも、地域の人々の学習意欲に応え、文化の発展に貢献していくことが期待されます。

図書館の歴史を振り返ると、移転を繰り返しながらも、地域住民の学習への熱意と、それを支える人々の努力によって、今日まで活動を継続してきたことが分かります。小さな一歩から始まった図書館は、今では地域文化の中核を担う存在へと成長しました。この図書館の歩みは、地域社会の発展と密接に結びついており、これからも地域住民と共に歩んでいくことでしょう。

関連情報

所在地：富山県滑川市吾妻町426番地
開館時間：午前9時～午後5時（月曜休館）
所蔵資料数：約14万3千点
アクセス：公共交通機関、自家用車など
* その他：滑川市立こども図書館との連携など

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