特定動物

特定動物について

特定動物という用語は、動物の愛護及び管理に関する法律（動物愛護管理法）に基づいて定義された、特に危険があるとみなされる動物種を指します。この法律では、特定の動物が人の生命、身体、または財産に対して危害を与える可能性があると判断されています。

特定動物に該当するかどうかは、主にその生態や習性に基づいて決まります。全ての特定動物は、肺呼吸を行う脊椎動物であり、危害の可能性が考慮されています。ただし、以下のような動物は特定動物に分類されないことが定められています。

• - 水中でのみ生息する動物（例：サメやエイなど）
• - 哺乳類や鳥類、爬虫類以外の動物（例：スズメバチやムカデなど）
• - 毒を持つ両生類（例：ヒキガエルなど）、ただし注入ができないため対象外です。

また、家畜に関しては、長い間人間により管理されてきたため、適切に扱われれば危害を加える可能性は低いとされ、特定動物の範疇には入りません。しかし、土佐闘犬など、一部の動物は適切に管理されなかった結果、他者に危害を加える事件が報告されています。

2019年6月19日の法律改正により、特定動物の飼育は愛玩目的では禁止されるようになりました。この改正により、特定動物と他の動物との交雑個体も規制対象に加わり、特定動物を保有・飼養したい場合は事前に許可を得る必要があると規定されました。特に動物園などが対象となります。

危険な動物はその種類に応じて法律で定義されており、飼育には特定の基準や設備が求められます。これには、マイクロチップの装着や、毒蛇の飼育には抗血清を準備すること、鳥類には脚環を取り付けることが含まれます。これは、動物の飼育が許可制であることを示しています。

以下に、特定動物として環境省が定めた動物のリストを示します。

哺乳類

• - 霊長目 - 各種のホエザルやクモザル、オナガザルなどが含まれます。
• - 食肉目 - イヌ科やネコ科の動物、ハイエナ科などの全種。

鳥類

• - タカ目 - オオワシやヒゲワシ、イヌワシなど、多くのタカ類が対象。
• - ヒクイドリ目や、ダチョウ科の動物も含まれます。

爬虫類

• - カメ目 - カミツキガメ科の全種（特定外来生物は除外）。
• - ニシキヘビ科や、ボア科の全種などが含まれます。

罰則

特定動物についての規定を違反する行為には、厳しい罰則が設けられています。具体的には、無許可での飼育や保管、不正な手段での許可取得、飼育施設の無許可移動、変更などが含まれ、これらには最大6ヶ月の懲役または100万円以下の罰金が科されます。

動物に関わる法律は、安全面を重視するために設けられています。飼育する側は十分な知識と責任を持って、動物を管理することが求められます。今後も法律の改正や新たなガイドラインが設定される可能性があるため、動物に関する情報には常に注目が必要です。

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