田中澄子

田中 澄子

日本の元女優。本名は伊野口 澄子（旧姓：田中）。1964年6月7日、愛知県名古屋市生まれ。主にジャパンアクションクラブ（現：ジャパンアクションエンタープライズ）に所属し、アクションを主体に活動した。夫は元JACブラザーズの伊野口和也氏。

経歴

高校時代、映画『忍者武芸帖 百地三太夫』を観て真田広之に憧れ、アクション演技を志す。名古屋から上京し、1981年3月にジャパンアクションクラブ（JAC）のオーディションに合格、12期生となる。当時のJAC社長であった千葉真一氏の意向により、高校卒業までは夏季・冬季合宿への参加にとどまった。

女優活動への両親の反対を、学業との両立を条件に説得。1983年、栄養士資格取得を目指して再上京し、東京文化短期大学家政学部に入学する。短大時代は下級生との練習が多く、同期との間に実力差が生じたという。

主な活動：『超電子バイオマン』

短大在学中の1983年、『宇宙刑事シャリバン』にゲスト出演。翌1984年、スーパー戦隊シリーズ『超電子バイオマン』で、降板した前任者の後を受け、2代目イエローフォー・矢吹ジュン役を演じることとなる。共演した太田直人氏（グリーンツー役）は、オーディションでの田中氏の礼儀正しさが印象的だったと語っている。

この役を演じるため、田中氏は短大を1年間休学し、番組を最後まで務めた。しかし、演技、アクション、スタントの経験がほとんどないまま撮影に臨んだため、特にアクションやアーチェリーの場面では苦労が多く、NGを連発したとされる。また、自動二輪免許を持っていなかったため、劇中のバイクシーンは全て牽引で撮影されたという。番組途中での衣装・髪型変更は、「スカートでのアクションやバイクに乗るのが嫌だった」という本人の意向によるものだった。

引退とその後の歩み

『超電子バイオマン』出演後は、俳優・藤竜也氏が率いるスタントチームに参加。ドラマ『許せない結婚』で女優のスタントダブルや作中のスタントチームメンバーとして出演したほか、いくつかのテレビドラマに端役で登場した。1987年の特撮ドラマ『超人機メタルダー』へのゲスト出演を最後に、芸能界から引退した。

引退後は、元JACブラザーズの伊野口和也氏と結婚し、一児をもうけている。趣味は料理と硬式テニス、特技はクラシックバレエである。近年は、『超電子バイオマン』で共演した牧野美千子氏（ピンクファイブ役）や、『電撃戦隊チェンジマン』の大石麻衣氏（チェンジフェニックス役）、『光戦隊マスクマン』の永田由紀氏（イエローマスク役）らと共に、「特撮美熟女部」として活動し、関連イベントなどを通じて特撮ファンとの交流を続けている。

主な出演作品

テレビドラマ

• - 『宇宙刑事シャリバン』第44話（1983年、ANB） - 女子大生
• - 『超電子バイオマン』第11〜51話（1984年 - 1985年、ANB） - 矢吹ジュン / イエローフォー
• - 『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』最終話（2019年、ANB）
• - 『許せない結婚』（1985年、TBS） - 三香代（スタントチームメンバー）
• - 月曜ドラマランド『仮面の忍者 赤影』（1985年、CX） - おぼろ
• - 『うちの子にかぎって…2』第5話（1986年、TBS） - 女子大生
• - 『松田聖子のスイートメモリーズ』（1987年、TBS）
• - 『超人機メタルダー』第25・26話（1987年、ANB） - リサ

映画

• - 『劇場版 超電子バイオマン』（1984年） - 矢吹ジュン / イエローフォー
• - 『みんなあげちゃう』（1985年、にっかつ） - 忍者・桃影

舞台

• - 『スタントマン 愛の物語』（1986年、JAC）
• - 『アドベンチャー 青春の出発』（1986年、JAC）

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