白い雲のように
「白い雲のように」は、お笑いコンビ
猿岩石が
1996年12月21日にリリースしたデビュー
シングルです。
日本コロムビアから発売されました。
解説
この曲は、日本テレビ系
バラエティ番組『
進め!電波少年』の人気企画「ユーラシア大陸横断ヒッチハイク」から誕生しました。
猿岩石の二人は、半年間をかけてヒッチハイクでユーラシア大陸を横断。その旅の様子は多くの視聴者の心を捉え、番組の人気コーナーとなりました。この企画に触発された
爆風スランプが応援歌「
旅人よ 〜The Longest Journey」を制作し、二人にエールを送ったことも話題になりました。
1996年10月26日、西武球場で行われた凱旋ゴールには3万人のファンが集結。この人気を受けてリリースされたのが「白い雲のように」でした。当初はそれほど注目されていませんでしたが、徐々に人気が拡大。週間チャートで初登場23位だったものの、4週目には4位に急上昇。その後もロングヒットを続け、最終的に
ミリオンセラーを達成しました。お笑い芸人がリリースしたCDとしては異例の記録です。
制作経緯
ヒッチハイク企画が始まった当初は、それほど話題にはなっていませんでしたが、タイに入ったあたりから
秋元康が「
猿岩石はスターになる」と予言。企画終了後には、
秋元康自身が二人のデビュー曲をプロデュースすることを約束しました。
猿岩石の歌唱力が予想以上に高かったことも、
歌手デビューの決定を後押ししました。当時、
インターネットがまだ普及していなかったため、
猿岩石の二人は帰国するまで自分たちが日本で人気者になっていることを知りませんでした。
藤井フミヤは
秋元康から楽曲制作を依頼され、
猿岩石の旅の気持ちを想像して歌詞を書きました。
有吉弘行は、当初
コミックソングのような曲を想像していたものの、
藤井フミヤによる
デモテープを聴いて、そのクオリティの高さに驚いたといいます。
当時、お笑い芸人が歌をリリースすることは珍しいことではありませんでしたが、
H Jungle with tや
ポケットビスケッツのように、お笑いとは一線を画した本格的な楽曲が多かった時代です。「白い雲のように」も、
猿岩石の旅の苦労や、人気者になった後の戸惑いを表すような歌詞が特徴的です。
藤井フミヤは、
猿岩石の旅を「雲」に例えましたが、その後の有吉の人生を暗示するような歌詞としても解釈されています。この曲は「Jポップ史において異色の楽曲」と評されています。
その後
1998年には、
藤井フミヤが所属するバンドF-BLOODがセルフ
カバー。
2000年には、
高等学校の音楽教科書に掲載されました。また、8th
シングル「昨日までの君を抱きしめて」のカップリングには「'98 Piano Strings Version」が収録されています。
ミリオンセラーを達成したにもかかわらず、1997年の『NHK紅白歌合戦』には落選しましたが、
2022年には
純烈と
ダチョウ倶楽部が
カバーしたことで、
2022年の『
第73回NHK紅白歌合戦』で本曲が選出され、
猿岩石のメンバーである
有吉弘行も出演。25年越しの悲願を達成しました。さらに、2023年の『
第74回NHK紅白歌合戦』でも本曲が披露され、
有吉弘行と
藤井フミヤが共演しています。
収録曲
全編曲:
松浦晃久
1. 白い雲のように
作詞:
藤井フミヤ 作曲:
藤井尚之
2. どうして僕は旅をしているのだろう
作詞:高井良斉 作曲:尾上一平
3. 白い雲のように(オリジナル・カラオケ)
4. どうして僕は旅をしているのだろう(オリジナル・カラオケ)
タイアップ
角川書店『World Walker』イメージソング
猿岩石主演映画『一生、遊んで暮らしたい』
主題歌
キリンビバレッジ「キリンの泡」CMソング - 歌唱は歌手の安藤裕子
F-BLOOD(『F-BLOOD』収録。『LIVE』にはライブ音源が収録)
今井ゆうぞう(『君と歩いた時間』収録)
加羽沢美濃(『ピアノ・ピュア/メモリー・オブ・1997』収録)
島谷ひとみ(『男歌II〜20世紀ノスタルジア〜』収録)
Permanent Fish(『reply→』収録)
May J.|May_J. with クリス・ハート(『Summer Ballad Covers』収録)
KANIKAPILA(『イッちゃえ! I LOVE YOU!』収録)
はやぶさ (アルバム『歌謡カヴァーソングス2』収録)
純烈&
ダチョウ倶楽部(『君を奪い去りたい』Gタイプのカップリング曲として収録)
収録作品
まぐれ(#1)
昨日までの君を抱きしめて(#1 '98 Piano Strings Version)
通信簿〜SARUGANSEKI SINGLES〜(#1,2)
GOLDEN☆BEST 白い雲のように
猿岩石 (#1,2,3)
オムニバスアルバム
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