百獣王ゴライオン

百獣王ゴライオン

『百獣王ゴライオン』は、1981年3月4日から1982年2月24日までテレビ東京で放送されたロボットアニメです。この作品は、全52話で構成され、後に様々なメディアで展開されるなど大きな影響を持ちました。番組は東映が制作し、宇宙をテーマにした壮大な設定が特徴です。放送は当初、毎週水曜日の夕方7時半から1時間の枠で行われ、その後変更されました。

作品概要

本作は、前作『宇宙大帝ゴッドシグマ』の流れを受け継ぎながら、外部のアニメ制作会社である東京動画に制作を委託する体制を取ろうとしました。東映エージェンシーが広告代理店として関与し、提供スポンサーにはポピー（後のバンダイ）が名を連ねています。この作品は、ロボットアニメのスタンダードとなることを目的に企画され、特にゴライオンのデザインは多くの後続アニメや特撮に影響を与えました。

視聴率も良好で、前番組を上回る6.5%を記録。26のネット局で放送されたことは、当時のアニメとしては非常に多く、特にポピーが販売した「DX超合金・未来獣合体ゴライオン」は9800円の高額にも関わらず44万個以上が出荷されるヒット商品となり、後の作品にも受け継がれていきました。興味深いことに、番組終了後、他のメディアでの展開はあったものの、2020年現在まで日本国内の映像ソフト化は実施されていません。

あらすじ

物語は、大宇宙に存在する伝説のロボット「百獣王ゴライオン」にまつわるものです。このロボットは、かつて宇宙の神に挑戦するも、自身の力を過信し敗北。その結果、五体のライオンに分割されてしまいます。数千年後、冷戦の影響で人類が滅びた地球に、宇宙旅行から帰還した少年たちがガルラ大帝国に連れ去られるところからストーリーが始まります。彼らは、自由を求めて宇宙船を奪取し逃げますが、運命によってアルテア王国に辿り着きます。

アルテア王国では、ファーラ姫から五体のライオン型メカを託され、彼らは伝説のゴライオンを復活させる使命を負うことになります。この後、彼らはガルラ大帝国との戦いを繰り広げ、自らの運命を切り開く戦士として成長していくのです。

登場人物

物語には、主にゴライオンの操縦者である5人の少年たちがいます。主人公の「黄金旭」は熱血漢で、黒獅子に乗ります。冷静沈着な「銀貴」、お調子者の「黒鋼勇」、巨漢の「青銅強」、忍者の子孫「錫石宏」も揃い、彼らがそれぞれ異なる獅子に搭乗します。アルテア王国の最後の生き残りであるファーラ姫も重要な役割を果たし、彼らの仲間となります。

対するガルラ大帝国には、皇太子「シンクライン」や帝王「ダイ・バザール」、妖婆「ホネルバ」などが登場し、彼らとの壮絶な戦闘が繰り広げられます。これらのキャラクターはそれぞれ独特な個性を持ち、物語の展開に深みを与えています。

登場メカ

本作品の象徴ともいえるのが「百獣王ゴライオン」です。五体の宇宙ライオン型メカが合体して誕生し、壮大なロボット戦闘を展開します。各ライオンはそれぞれ特有の武装を持ち、連携プレイが勝利の鍵となります。特に必殺技の「十王剣」は印象深く、多彩な攻撃方法で敵を圧倒します。

文化的影響

『百獣王ゴライオン』はその後、アメリカで『ボルトロン』として再編集され、大ヒットしました。この作品は日本のロボットアニメの枠を超え、世界中のファンに愛され続けています。さらには音楽や玩具展開も行われ、多くのメディアミックス展開を経て、今なお多くの人々に親しまれています。アニメファンやロボットもの好きには欠かせない存在と言えるでしょう。

このように、百獣王ゴライオンは単なるアニメとしてだけでなく、文化的なアイコンとしての地位を確立しました。

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