石ノ森萬画館

石ノ森萬画館

石ノ森萬画館（いしのもりまんがかん）は、宮城県石巻市に位置する漫画家・石ノ森章太郎の記念館です。2001年に開館し、彼の作品や原画を展示しています。この施設は、石ノ森本人が提唱した「萬画」のテーマをもとに、地域振興などにも取り組んでいます。

館の歴史と背景

石ノ森章太郎は、宮城県登米郡石森町に生まれ、青春期を石巻市で過ごしました。彼は映画館「岡田劇場」に頻繁に通っていたことから、石巻は第二の故郷と認識していました。1996年、石巻市は「マンガによる町おこし」を公開し、1998年に石ノ森が亡くなると、この構想はさらに具体化されました。

2001年に石ノ森萬画館が開館し、漫画家の水島新司が初代館長に就任しました。2011年の東日本大震災を受けて一時休館するも、2012年に再開館し、以降も定期的に展示の更新が行われています。

館内の施設

館内は3階建てで、1階には正面入口と「萬画仕掛け時計」があり、石ノ森作品のモニュメントや手形プレートが飾られています。また、映像ホールでは石ノ森のオリジナルアニメの上映が行われています。2階には常設展示室と企画展示室があり、訪問者は多様なアトラクションや原画コーナーを楽しむことができます。3階には図書ライブラリーやマルチメディア工房、喫茶スペースがあります。

特に、図書ライブラリーでは常時5000冊以上の漫画を収蔵しており、無料で利用可能です。

石巻市の地域振興

石巻市は「萬画の国」をスローガンに掲げ、マンガを通じた地域振興に力を入れています。例えば、石巻駅から萬画館に至る「石巻マンガロード」には、様々なキャラクターのモニュメントが設置されており、観光名所となっています。また、仙石線ではラッピング車両「マンガッタンライナー」が運行されており、漫画文化を体感できる乗り物となっています。

東日本大震災の影響と復興

2011年の東日本大震災によって、石ノ森萬画館は大きな影響を受けました。津波によって1階部分が浸水し、多くの展示物が流失しましたが、館内にいた職員の迅速な行動により、避難者は安全に過ごすことができました。震災から数ヶ月後、館内の修繕工事が始まり、2012年には再開館しました。

その後、漫画館は地域の福祉や文化活動の場とし、様々なイベントを通じて人々をつなぎ続けています。

利用情報

• - 所在地: 宮城県石巻市中瀬2番7号
• - アクセス: 石巻駅から徒歩約12分、タクシー約600円
• - 開館時間: 9時から17時（最終入館16時半）
• - 休館日: 火曜日（特定の期間は開館）

このように、石ノ森萬画館は、石ノ森章太郎の偉業を讃え、地域文化の発展に寄与し続けています。訪れることで、彼の深い影響力と、マンガを通じた地域の魅力を体感できることでしょう。

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