石川県立野球場

石川県立野球場

石川県立野球場（いしかわけんりつやきゅうじょう）は、石川県金沢市の西部緑地公園に位置する野球専用のスタジアムです。1974年に開場して以来、地域のスポーツシーンを支えてきました。この施設は石川県が所有し、それを一般財団法人石川県県民ふれあい公社が運営しています。

歴史

石川県立野球場の前身は、1972年に整備が開始された西部緑地公園です。この公園内に先に石川県産業展示館が建設され、翌年にはこの展示館を中心に「日本海博覧会」が開催されました。野球場は博覧会の後、1974年に完成したもので、この時点で県内の野球シーンに新たな拠点が誕生しました。それまで中心部に存在していた石川県営兼六園野球場は閉鎖され、撤去されました。その後、西部緑地公園内には陸上競技場やテニスコートなども整備され、地域のスポーツ施設としての機能が充実していくことになります。

1981年にはナイター設備が導入され、6基の照明塔は美しい兼六園の徽軫灯籠（ことじどうろう）にインスパイアを受けたデザインとなっています。この球場は、開場以来、石川県内の高校野球公式戦の主要な会場として使用されています。さらに、2007年からはBCリーグの石川ミリオンスターズのホームグラウンドとして活用されるようになり、数々の試合がここで行われてきました。

しかし、2014年以降は石川ミリオンスターズのポストシーズンゲームは金沢市民野球場に移り、公式戦も2021年には開催が行われない年もありました。2022年には再び数試合が実施され、地域における野球の振興が続けられています。他にも、毎年数試合のプロ野球公式戦が開催され、特に中日ドラゴンズの試合は地域密着型のイベントとして人気を博しています。

主なエピソード

球場では数々のドラマが生まれました。1993年には、読売ジャイアンツ対ヤクルトスワローズの一戦で、サヨナラ本塁打が飛び出し壮絶な試合が繰り広げられました。また、1995年の千葉ロッテマリーンズ対西武ライオンズ戦では、衝撃的な乱闘劇が繰り広げられ、観客を驚かせました。

野球場の特徴は、観客席の収容人数が約17,126人で、両翼の長さが91.5メートル、中堅が122メートルと、プロ野球規格には及ばないため、野球関係者からは狭さや老朽化が指摘されることもあります。しかし、その歴史的な意義や地域における存在感は、今なお高く評価されています。

施設概要

石川県立野球場は、内野がクレー、外野は天然芝が特徴で、照明設備は6基設置されています。スコアボードは磁気反転式で進化を遂げており、打率や本塁打数の表示にも対応しています。アクセスは金沢駅からのバスや車で便利に訪れることが可能で、イベント開催時には臨時バスも運行されます。

結論

石川県立野球場は、地域のスポーツ文化の中心的存在として、歴史的な役割を果たしてきました。今後も地方野球の発展に寄与し、全国的なイベントと地域イベントの両方が展開される場として注目されるであろう施設と言えます。

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