神戸山手短期大学

神戸山手短期大学の概要

神戸山手短期大学（こうべやまてたんきだいがく）は、兵庫県神戸市中央区に位置する私立の短期大学です。1950年に設立され、2020年にその歴史に幕を閉じました。この短期大学は、学校法人神戸山手学園により運営され、多様な専門分野で教育を行っていました。

学校の精神と教育理念

神戸山手短期大学は、「自学自習・情操陶冶」を建学の精神として掲げていました。この理念は、学園の創設者である杉野精造によって提唱されたもので、学生の自主的な学びと情操の育成を重視しています。また、1994年には「世界を見つめる、自分を見つける」というスローガンが設定され、国際的な視野を持った教育が追求されました。

学科と教育内容

この短期大学の中でも特に注目されるのは、生活学科です。生活学科は、設立当初から存在する家政科や専門学校時代の被服科を引き継ぎ、60年以上の歴史を誇ります。ファッションコースなどの多様なプログラムが設けられ、ファッションコーディネートの分野では高い合格率を誇っています。

キャリア・コミュニケーション学科は、文化コミュニケーション、英語コミュニケーション、ビジネスコミュニケーションの各コースを持ち、体験型や実践型の学習が特徴です。学内での活動を通じて、学生は実践的なスキルを身につけることができました。

歴史の変遷

神戸山手短期大学は、1924年の山手学習院設立を起源に持ち、1926年には神戸山手高等女学校が設置されました。その後、1947年に神戸山手女子専門学校、1950年には神戸山手女子短期大学が開学されます。1960年代には、文科の改組や新たな学科の設置が進められましたが、2004年に名称が神戸山手短期大学に変更され、男女共学が導入されました。

学生生活と課外活動

学生生活では、体育系や文化系の多彩なクラブ活動がありました。バスケットボール、バレーボール、茶道、演劇など、学生は心身ともに充実した日々を送りました。また、毎年11月には「諏訪山祭」という学園祭が行われ、学生たちの熱気あふれるイベントが地域との交流を深めました。

卒業生の進路

卒業生は、一般企業への就職が多く、ヤンマー、関西電力、資生堂などの名立たる企業に就職しています。また、進学においても多くの大学に編入学する実績があり、愛知産業大学や成安造形大学など、さまざまな進路を選択できる環境が整っていました。

まとめ

神戸山手短期大学は、長い歴史を持ち、多様な教育プログラムを提供した教育機関でした。ファッションやコミュニケーションの専門性を重視した教育が特徴で、地域社会との関わりを大切にしながら、多くの人材を育成してきました。2020年に廃校となったものの、その教育の理念や精神は、多くの卒業生に受け継がれています。

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