神永大輔

神永大輔のプロフィール

神永大輔（かみなが だいすけ）は、1985年8月17日生まれで、福島県いわき市出身の尺八奏者です。彼は都山流の名門である曽我哲山や野村峰山から指導を受け、尺八の技術を磨きました。特に、都山流尺八准師範および師範検定試験ではともに首席での合格を果たし、現在は都山流尺八大師範という称号を持ち、耀山と名乗っています。また、ロックバンド「和楽器バンド」のメンバーであり、有限会社邦楽ジャーナルの代表執行役も務めています。

多彩な音楽活動と国際的な舞台

神永大輔はこれまでに、10カ国以上で海外公演を行い、国内外の大型イベントにも多数出演してきました。彼の演奏は、伝統音楽だけでなく、さまざまなジャンルの音楽とのコラボレーションにも力を入れています。特にHEAVENESEやKAO=Sといったバンドを通じて、SXSWやJapan Expoといった名高いイベントでのパフォーマンス経験があります。これらの活動を通じて、神永氏は世界中の音楽シーンでの存在感を確立しています。

幼少期から音楽との関わり

5歳の時からクラシックピアノを学び始めた神永大輔は、福島県立磐城高等学校では軽音楽愛好会を立ち上げ、キーボードを担当しました。千葉大学文学部に進学し、日本・ユーラシア文化コースでの学びを経て、邦楽部に所属し尺八を選びました。大学時代、路上で尺八を演奏しているところを通りかかったギタリストに声をかけられ、ライブハウスでの演奏が始まります。

海外経験とバンド活動

大学卒業後、神永はNHK邦楽技能者育成会に合格し、さらに尺八の技術を磨こうとしました。しかし、アメリカのレーベルに所属するヘヴィロックバンドの活動が始まると、アメリカに渡米し、ロサンゼルスに移住しますが、半年で帰国。その後は、大型バンド活動に注力し、誘われたライブハウスで演奏を重ね、関係者に強い印象を与えることに工夫しました。

ゲーム音楽との関わり

また、神永はゲーム音楽に対する情熱も旺盛で、尺八を始めた理由の一つとして「ゲーム音楽に出てくる民族的な笛の音」を再現したいという思いがありました。植松伸夫や光田康典など有名なゲーム音楽作曲家との共演も経験し、2020年には自身の作曲家デビューを果たしました。ゲーム『Dottania』の劇中曲を手がけることで、新たな道を切り開きました。

尺八講師としての教育活動

神永は演奏活動のほかにも、尺八の講師として教育機関で教える活動を行っています。いわき市では、地域の小中学校などでの演奏活動を通じて、子どもたちに邦楽の魅力を伝えています。2016年には教則本『尺八をはじめる本。』を出版し、尺八の普及に貢献しています。また、2019年には箏と尺八の教室を開校し、新たな仲間とともに音楽の輪を広げています。

代表的な活動と作品

神永大輔のディスコグラフィには、多くの共演やプロジェクトが含まれます。ソロ名義での作品集『triskele』や、暴風域のプロジェクトでの参加、さまざまなアーティストとのコラボレーションなど、多彩な活動が際立っています。彼は伝統的な尺八の音色を生かしつつ、現代の音楽との融合を図っていることが評価されており、邦楽の可能性を広げています。

神永大輔は、尺八を通じて日本の伝統文化を継承しながら、国際的な音楽シーンでの活動を通じてその魅力を発信し続ける才能あふれるアーティストです。

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