福部真子

福部真子の陸上競技人生

福部真子（ふくべ まこ）は、1995年10月28日生まれの日本を代表する陸上競技選手で、特に短距離走におけるハードル競技で頭角を現しています。彼女は、女子100mハードルの日本記録を保持しており、その記録は12秒69です。

経歴の始まり

福部は広島県安芸郡府中町で育ち、陸上競技のキャリアは地元のジュニアクラブチームに参加したところから始まりました。地元の府中町立府中小学校、府中町立府中中学校を卒業後、広島県立広島皆実高等学校に進学し、そこで才能を開花させました。中学校3年生のときには、全日本中学校陸上競技選手権大会で女子四種競技にて見事に優勝しました。

高校時代には、全国高等学校総合体育大会の女子100mハードルにおいて、1年生から3年生までの全大会で優勝するという快挙を成し遂げ、国内でその名を轟かせました。

日本体育大学と苦難の時期

日本体育大学に進むと、すぐに厳しい競争が待ち受けていました。成績がなかなか伸びず、中村有希選手などの強豪選手に遅れを取る場面もあり、彼女は多くの苦労を経験しながらも競技を続けました。2018年には日本建設工業に入社し、社会人選手としての道を歩みながら競技生活も続けました。

大きな飛躍

2022年、福部は織田幹雄記念国際陸上やセイコーゴールデングランプリなどの大会で好成績を残し、第106回日本陸上競技選手権大会では念願の女子100mハードルでの初優勝を果たしました。この成果につながり、彼女は2022年の世界陸上競技選手権の日本代表に選ばれることとなります。

ワールドチャンピオンシップでは、女子100mハードルの準決勝に出場し、トビ・アムサン選手が12秒12の世界新記録を樹立する中、福部も12秒82を記録して日本新記録を打ち立てました。この時の成績は日本人女子短距離選手の中で歴代最高の16位とされています。9月には全日本実業団対抗選手権でさらなる進化を見せ、12秒73を記録し自身の日本記録を更新しました。

2023年と2024年の挑戦

2023年には日本選手権での結果が4位となり、世界選手権出場には至らなかったものの、その翌年の2024年には再び日本選手権で優勝し、パリ五輪の参加資格を得ました。特筆すべきは、同年7月に平塚競技場で行われたオールスターナイト陸上で、自身の記録を12秒69に更新したことです。

2024年のパリオリンピックでは、陸上競技の女子100メートルハードルに初出場し、予選を突破しますが、準決勝では残念ながら決勝進出は叶いませんでした。福部は、競技の厳しさとともに、自らの成長を感じながら日々努力を続けています。

人物像

福部真子は、陸上競技だけでなく、ゲームやUFOキャッチャーを趣味として楽しむバランスの取れた人物であり、「顔が晴れるように顔（がん）晴（ば）る」という座右の銘を持っています。また、お好み焼きやお寿司、エイヒレ、ティラミスなど食に対する好みも多様です。彼女の競技に対する情熱と成長の物語は、日本陸上界における新たな希望となっています。

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