秦剛

秦剛（しん ごう）

秦剛（Qín Gāng、1966年3月19日 - ）は、中華人民共和国の元外交官、報道官です。天津市出身で、外交部長（外務大臣）、中華人民共和国駐アメリカ合衆国大使、国務委員、中華人民共和国外交部副部長（外務副大臣）、外交部新聞司長（報道局長）、中国共産党中央委員会委員などを歴任しました。強硬な外交姿勢から「戦狼外交」の先駆的存在としても知られています。

来歴

1966年3月、天津市で生まれる。

1984年、国際関係学院に入学。1988年に同大学を卒業後、北京外交人員服務局に入局。1992年に中華人民共和国外交部（外務省）へ移り、西欧司アタッシェ、三等書記官、駐英国大使館三等書記官、二等書記官、西欧司二等書記官、副処長、処長、駐英国大使館参事官を歴任しました。

2005年1月、外交部新聞司副司長兼報道官に任命。

2010年9月、在英国中華人民共和国大使館公使に就任。

2011年、外交部新聞司司長兼報道官に就任。

2015年1月2日、外交部礼賓司司長に転任。

2017年4月、外交部部長助理を兼務。

2018年9月、外交部副部長に昇格。

2021年7月28日、中華人民共和国駐アメリカ大使に任命。

2022年12月30日、外交部長（外務大臣）に就任。

2023年3月、国務委員に選出。

2023年6月19日、アントニー・ブリンケン国務長官との会談で冷遇したと報じられました。その直後、ジョー・バイデン大統領が習近平総書記を独裁者と呼んだことから、米中関係はさらに悪化。この会談の失敗が、後の失脚の一因になったとの見方もあります。

2023年6月25日以降、3週間以上にわたって動静が途絶え、体調不良を理由にASEAN関連会合を欠席。中国国内のネット上では様々な憶測が飛び交いました。新型コロナウイルス感染症説や、香港の女性ジャーナリストとの関係が原因だという報道も出ましたが、中国政府は詳細を明らかにしませんでした。

2023年7月25日、外交部長を解任され、後任には王毅が任命されました。外務省の公式サイトからは秦剛に関する情報が全て削除されました。

2023年9月19日、駐米大使時代に不倫関係にあり、アメリカで婚外子が生まれていたことが発覚。対米交渉や国家安全保障への影響が懸念され、中国当局が調査を開始しました。

2023年10月24日、国務委員を解任。

2024年2月27日、全人代代表を辞任。

2024年7月18日、党中央委員を解任。

2024年9月8日、外交部傘下の世界知識出版社に配属されたと報じられました。ただし、同姓同名の別人であるという情報もあります。

秦剛の失脚の原因や、その後の動向については、依然として多くの謎が残されています。

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