笑福亭智六

笑福亭 智六

笑福亭 智六（しょうふくてい ちろく）は、上方落語協会に名を連ねていた落語家です。本名を畑山 浩志といい、1979年2月27日に生を受けました。

経歴

姫路獨協大学外国語学部英語学科を卒業後、2007年9月1日、笑福亭仁智師匠に入門しました。当時28歳と比較的遅い入門であった上、落語の経験は全くありませんでした。しかし、この世界に飛び込み、一歩ずつ芸の道を歩み始めます。

突然の別れ

2024年5月29日、かねてからの持病が悪化し、大阪市内の病院で息を引き取りました。享年45歳という、あまりにも早すぎる旅立ちでした。

逝去の報は、ご遺族や関係者によって葬儀が滞りなく執り行われた後の6月3日、所属事務所より公にされました。

実は、逝去からわずか3日後の6月1日には、天満天神繁昌亭での独演会が予定されていました。この会は本人の出演は見送られたものの、「笑福亭智六独演会」として、笑福亭智丸が代演を務め、桂福枝や恩田雅和らが顔を揃える形で開催されました。舞台上からは、師匠の一門である笑福亭仁昇によって観客に悲報が伝えられることとなり、会場は深い悲しみに包まれました。

追善落語会

2024年7月5日には、天満天神繁昌亭にて仁智一門会が催されました。この会は、「智六と愉快な仲間たち」と題された智六氏の追善落語会として行われ、故人を偲びました。

会には師匠の仁智をはじめ、智之介、智丸、大智といった一門の面々が落語を披露。桂ちきん、笑福亭飛梅、桂福枝はトークで参加し、それぞれの智六氏との思い出を語り、会場は温かい雰囲気に包まれました。

人物・エピソード

智六氏は、その人柄で多くの人に愛されました。

入門当初から、当時天満天神繁昌亭の支配人を務めていた恩田雅和氏に風貌がよく似ていると評判で、噺家仲間からはしばしば愛情あるいじりの対象となっていたといいます。

また、生前、高座で使用していた見台や膝隠し、小拍子といった品々は、形見として桂福枝氏が譲り受けたというエピソードも残されています。これらの品々は、2024年9月に大阪・日本橋に新たに開場する寄席「笑仁亭」に寄贈されることになり、今後も高座を見守り続けることでしょう。

主な出演

2023年9月30日には、NHK総合（大阪）の番組「とっておき！朝から笑タイム」に出演し、「花色木綿」の一席を披露しています。

短い生涯ではありましたが、上方落語界において確かな足跡を残し、多くの仲間に慕われた笑福亭智六。その芸と人となりは、人々の記憶に深く刻まれています。

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